ニュースのことば 12月まとめ

20160915_04

国際司法裁判所
国どうしのもめごとを、国際法にしたがって解決するための国際連合の裁判所。オランダのハーグにあります。
仏教徒が多いミャンマーで、少数派のイスラム教徒のロヒンギャが迫害されている問題で、ミャンマー政府が「ジェノサイド(集団殺害)」をしたとしてうったえられました。ノーベル平和賞も受賞した国家顧問のアウンサンスーチーさん=写真=が11日、法廷で反論しました。
無形文化遺産
芸能や祭り、工芸技術といった「形のないもの」を対象に、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が保護すべきものをリストに登録します。日本のものでは能楽や歌舞伎、和食などが登録されています。
ユネスコは13日、無形文化遺産に指定されているベルギーのカーニバルについて、登録を取り消すことを決めました。今年の祭りでユダヤ人を差別する表現があったとしています。無形文化遺産の取り消しは初めてです。
プラットフォーマー(PF)
インターネットでビジネスをするため必要な環境(プラットフォーム)として、製品やシステムなどを提供する会社のこと。アメリカのグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、日本では楽天やヤフーなどの巨大IT企業をさします。
PFを規制する新しい法律の原案が、17日に決まりました。ネット通販やアプリストアの出店者に、PFが不当な対応をとるのを防ぐねらいです。出店者に契約条件を示すことや、運営状況などを政府へ定期的に報告することをPFに義務づけます。
マカオ
中国南部にある半島と、二つの島からなります。人口は約68万人。面積は約30平方キロです。ポルトガルの植民地でしたが、1999年に中国に返還されました。イギリスから返還された香港と同じように「一国二制度」が適用され、独自の社会・経済制度が許されています。世界有数のカジノの街として知られています。
マカオが中国に返還されて、20日で20周年をむかえました。
統合型リゾート(IR)
かけごとを楽しむカジノのほか、国際会議場やホテルなどを備えた施設。2016年と18年に関連する法律が成立しました。全国に最大3か所つくられる予定で、神奈川県横浜市などがよびこもうとしています。
IRに加わろうとしていた中国企業から、現金300万円などを不正に受け取っていたとして25日、自民党の秋元司衆議院議員(48歳=25日に離党)が逮捕されました。秋元議員は去年10月まで内閣府副大臣のIR担当でした。
スマトラ沖大地震
2004年12月26日、インドネシアのスマトラ島の沖で起きたマグニチュード9.1の地震。スマトラ島の北部には、最大20メートルをこえる津波がおしよせました。死者・行方不明者は、インドネシアなど14か国で22万人以上にのぼりました。
地震の発生から15年をむかえた26日、被災した国々で記念式典がありました。人々は、亡くなった人たちに思いをよせました。
イラン核合意
イランが核の開発を制限するかわりに、原油取引の制限などの経済制裁をゆるめる約束。2015年にアメリカ(米国)やロシアなど6か国がイランと結びました。しかし、イランを敵とみなす米国のトランプ政権が18年に一方的に離脱。経済制裁を再開しました。
イラン政府が5日、米軍による司令官殺害を受け、核合意の制限を破り、ウランの無制限濃縮を始めると宣言。これを受け国際連合は6日、両国をめぐる緊張が「今世紀最大レベルに達している」と発表しました。
CSF(豚コレラ)
豚やイノシシの伝染病。英語名の「Classical(クラシカル) swine(スワイン) fever(フィーバー)」の略。2018年9月に国内で26年ぶりに発生し、感染が各地で確認されています。人に感染することはなく、感染した豚を食べたとしても体に影響はありません。
沖縄県うるま市の農場で飼育されていた豚がCSFに感染したことがわかり、8日に3農場の豚の殺処分が始まりました。これまでは地続きの本土で感染が拡大していましたが、離島の沖縄で発生したことに農林水産省は警戒を強めています。

 

温暖化対策の国際会議が開催

地球環境にかんする問題を話し合う第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)がスペインで開催。地球温暖化を防ぐための国際ルール「パリ協定」が2020年から本格的に実施されるのを前に、各国が温室効果ガス(二酸化炭素など)の削減目標の引き上げをどう打ち出すかが注目されました。しかし、排出量の多い国が積極的な姿勢を示さず、採択された成果文書には削減目標の引き上げを強く求める内容はもり込まれませんでした。

パリ協定は2015年にフランス・パリで開かれたCOP21で採択されました(発効は16年)。1997年に採択された「京都議定書」にかわる国際的なルールで「産業革命後の気温上昇を2度未満、できれば1.5度におさえる」という目標がかかげられています。先進国や途上国といった枠組みに関係なく、すべての国や地域が共通ルールのもとで温室効果ガスの削減に取り組むという点で、パリ協定は画期的とされていました。

しかし、温室効果ガスの排出量が世界2位のアメリカではトランプ大統領が2017年にパリ協定からの離脱を発表。2019年の秋に国連に対して正式に通告するなど、パリ協定の「これから」は明るいとはいえないのが実情です。

2019年度の入試では東京・吉祥女子中が出題。四つの選択肢のなかから正しくない説明を選ばせました(1997年の地球温暖化京都会議に参加した約160か国のすべての国は、二酸化炭素などの温室効果ガスを減らすための具体的な削減義務を負った)。京都議定書で削減する義務が課されたのは先進国が中心でした。

【朝日小学生新聞2019年12月16日~2020年1月13日掲載】