ニュースのことば 11月まとめ

20160915_04

ボリビア
南アメリカ大陸のほぼ中央部にあり、広さは日本の約3倍、人口は約1100万人です。国民の約4割が先住民で、政治や経済は白人系がにぎってきました。
ボリビアで先住民初の大統領として人気だったモラレス大統領は、連続4期目の当選を決めたばかりでしたが10日、辞任を表明しました。選挙の開票に不正があったとして、抗議デモが広がっていました。モラレス大統領は11日、メキシコに亡命しました。
GDP(国内総生産)
1年間に、国内でつくられたものや提供されたサービスの総額のこと。国内の経済規模を示すものさしになります。直前よりどれだけ増えたり減ったりしたかを「経済成長率」といいます。
内閣府が14日、今年7~9月期のGDPの1次速報を発表しました。物価の影響をのぞいた実質成長率は、前の3か月と比べて0.1%増加。プラス成長が1年間続きますが、景気の伸びにおとろえがみられます。
プレミア12
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催し、世界ランキングの上位12か国・地域が参加して4年に1回開かれる野球の国際大会。今回が2回目です。
17日に決勝があり、世界ランキング1位の日本代表「侍ジャパン」が第1回大会の王者・韓国を5―3で破って初優勝しました=写真。最優秀選手は鈴木誠也選手(25歳、広島)でした。
桂太郎
山口県出身の政治家で、明治時代から大正時代にかけて3度、首相をつとめました。その間、1902年にイギリスと同盟を結び、ロシアとの日露戦争に勝利。10年の韓国併合などにたずさわりました。首相の座にあった日数は計2886日で、日本に憲法が制定されて以降、史上最長を保ってきました。
安倍晋三首相の在職日数が20日、計2887日となり、桂太郎の記録を約106年ぶりにぬりかえました。
子ども食堂
家庭の事情で一人で食事したり、食べられなかったりする子どもに無料や安い値段で食事を出す食堂。全国に3700か所をこえています。
日本ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)は今月から、子ども食堂などに調理済みのチキンを無料で提供する取り組みを始めました=写真は提供されたチキンを使ったカレー。
#8080(はればれ)
車の運転に不安を感じる人の相談に乗る全国統一の「安全運転相談ダイヤル」が、22日から始まりました。電話番号は「#8080」で、都道府県警察の専用窓口につながります。警察はこれまでも相談を受けてきましたが、県警ごとにバラバラだった番号を一つにして、わかりやすくしました。
警察へのこうした相談は近年増え続け、2018年は13年の2.3倍の約11万5千件でした。75歳以上の人が免許を自主的に返した件数も、過去最多の約29万2千件でした。
フィルタリングサービス
インターネットで、子どもに悪影響をおよぼすウェブサイトを見られなくするサービスです。携帯電話の会社は、法律で、18歳未満にこのサービスを提供するよう義務づけられています。
25日、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの携帯大手3社が提供するフィルタリングサービスを受けている人の割合(加入率)が、平均59%にとどまっていることがわかりました。
世界反ドーピング機関(WADA)
選手の能力を高めるために薬物などを使うドーピングを防ぐための機関。使用を禁じる薬物などを定め、違反者には出場資格の停止などの処分をします。
ロシアによるドーピング問題を調査してきたWADAは25日、検査データに書きかえがあったとして、主要大会の出場を4年間禁止する案を発表しました。常任理事会で承認されれば、ロシアは2020年東京オリンピック・パラリンピックに国として出場するのが難しくなります。
女川原発
宮城県の女川町と石巻市にまたがる東北電力の原子力発電所です=写真。東日本大震災で被害を受け、3基ある原子炉のうち1号機は去年12月に廃炉になりました。
原子力規制委員会は27日、再び動かす計画の2号機について、標高29メートルの防潮堤をつくるなどとする安全対策の基本方針が、震災後にできた規制基準を満たすと認めました。
半導体
電気を通さない「絶縁体」と、電気を通しやすい「導体」の中間の性質を持つ物質。温度が高まるほど電気が伝わりやすくなります。テレビなど家電製品や自動車部品などに幅広く使われます=写真はマイクロコンピューター(マイコン)。日本の経済成長をささえてきました。
電機メーカーのパナソニックは28日、60年以上続けた半導体事業をやめると発表しました。赤字が続き、台湾の会社に270億円で売ることになりました。

 

フランシスコ教皇が被爆地を訪問

ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が日本を訪れ、被爆地の広島や長崎などをめぐりました。自身が国家元首であるヨーロッパのバチカンは、核兵器の使用や開発、保有などを法的に禁じる初の国際条約「核兵器禁止条約」が国連で採択されたあと、いち早く条約に署名・批准(国として同意すること)しました。

このニュースにかんして、まずは太平洋戦争(第2次世界大戦)末期に原子爆弾(原爆)が投下された都市と日付を確認します。広島が1945年8月6日、長崎が8月9日。広島にある原爆ドームはユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録されています。人類がおかした過ちを後世に伝え、悲劇がくり返されることがないように「いましめ」とする「負の遺産」といわれています。

核兵器禁止条約は2017年に国連で採択。その実現に貢献したとして、17年のノーベル平和賞に国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が選ばれました。条約の前文には「ヒバクシャの受け入れがたい苦難を心に留める」という言葉があります。しかし、アメリカの「核の傘(核兵器を持つ国の戦力で友好国の安全が守られること)」のもとにある日本は条約と距離をおき、不参加。「核兵器を保有する国と保有しない国の橋渡し役をはたす」という立場ですが、その成果がみえないのが実情です。

【朝日小学生新聞2019年11月18日~2019年12月2日掲載】