ニュースのことば10月まとめ

20160915_04

太陽系外惑星
太陽系以外にある惑星のこと=写真はイメージ。太陽などの恒星とちがい自ら輝かず、見つけるのは難しいです。1995年、地球から約50光年離れた場所にあると、スイスの2人の研究者が初めてつきとめました。その後は4千以上発見され、中には生命が生きられそうな惑星もあります。
8日に発表されたノーベル物理学賞に、太陽系外惑星の発見者ら3人が選ばれました。
ノーベル文学賞
スウェーデンの科学者アルフレッド・ノーベルの遺言で、1901年に始まったノーベル賞の一つ。日本人では川端康成さんが68年に初受賞しました。
文学賞を選ぶスウェーデン・アカデミーの関係者に問題があり、去年は発表がありませんでした。今年はアカデミーの関係者だけでなく、作家や文芸評論家など外部の人も選ぶ委員に加え、去年と今年の2年分を選び、10日に発表しました。
ポーランドのオルガ・トカルチュクさん、オーストリアのペーター・ハントケさんに決まりました。
計画運休
台風などによる被害や混乱を減らすため、事前に乗り物の運行を取りやめること。
台風19号の上陸に備えて11日までに、鉄道各社が計画運休を発表しました。
国際オリンピック委員会(IOC)
1894年に設立され、本部はスイスのローザンヌにあります。開催地や実施する競技など、オリンピック(五輪)のあらゆることを決める権限があります。
IOCは16日、2020年東京五輪の男女マラソンと競歩について、暑さ対策として、会場を東京から北海道・札幌に移す計画を明らかにしました。今月30日から11月1日まで東京であるIOC調整委員会で話し合います。
一票の格差
選挙区ごとに議員1人あたりの有権者数がちがうため、一票の重みにもちがいが出ること。格差が大きすぎると、「法の下の平等」を定めた憲法に違反するといわれます。
一票の格差が最大3.00倍だった7月の参議院議員選挙は憲法違反だとして、弁護士グループが選挙の無効を求めて全国の高等裁判所にうったえています。この訴訟で16日、高松高裁(香川県)で初めての判決があり、裁判長は憲法違反の一歩手前の「違憲状態」と判断しました。一方、選挙無効のうったえはしりぞけました。
抗菌薬
抗生物質とも呼ばれる薬のこと。「細菌」が原因で起こる感染症に効きます。かぜやインフルエンザの原因になる「ウイルス」には効きませんが、患者が薬を求めるなどして、処方されることが少なくありません。
国立国際医療研究センターAMR臨床リファレンスセンターが10代以上の688人に聞いたところ、抗菌薬が「かぜに効果がある」「ウイルスをやっつける」とそれぞれ46%、64%が誤解していました。過去1年にかぜで受診した人のうち、53%が抗菌薬を処方されていました。
新潟県中越地震
2004年10月23日に、新潟県中越地方で発生したマグニチュード(M)6.8の大地震です。震源が比較的浅い直下型地震で、新潟県川口町(いまの長岡市)で最大震度7を記録しました。震災関連死をふくめて68人が亡くなり、約4800人がけがをしました。道路などがこわれ、農業やコイの養殖業などにも大きな被害が出ました。
発生から15年となった23日、長岡市や小千谷市など各地で追悼行事がありました。
ハンセン病
らい菌に感染することで皮膚や末梢神経がおかされる病気。治療がおくれると、手や足の先にまひが起きて、変形などの後遺症が残ります。感染力はとても弱く、特効薬もあります。しかし、他の人と引きはなす隔離政策が1996年まで続きました。
ハンセン病の元患者の家族に対して国につぐなうよう命じた熊本地方裁判所の判決を受け、家族への補償法案を考えていた議員たちの話し合いが、23日にありました。補償額を判決より増やし、補償の対象者も広げる案をまとめました。
観光公害(オーバーツーリズム)
人気の観光地を訪れる人が増えすぎて、地域や住民に負担をかけてしまうこと。環境破壊や交通渋滞、騒音やごみ問題などに加え、日本では文化のちがいにともなうマナー違反で住民とトラブルも起きています。
北海道倶知安町で開かれた主要20か国・地域(G20)の観光大臣の会合は10月26日、観光公害の解決に積極的に取り組むことを決めました。
文化勲章
科学や芸術などの分野で優れた功績があった人に、国がおくる勲章です。1937年に制定されました。毎年、文化の日の11月3日に皇居で行われる親授式で、天皇陛下から授与されます。
今年の文化勲章は、ノーベル化学賞を受賞する吉野彰さん(71歳)=写真=、全日本写真連盟会長の田沼武能さん(90歳)ら6人におくられることになりました。

吉野彰さんがノーベル化学賞

ことしのノーベル化学賞がリチウムイオン電池を開発した吉野彰さん(旭化成名誉フェロー)とアメリカの2人の研究者におくられることが決まりました。日本のノーベル賞受賞は27人目です。

リチウムイオン電池は金属のなかで最も軽いリチウムが使われています。くり返し充電することができ、小さくても蓄えられる電気の量が多いのが特徴。スマートフォンから電気自動車や人工衛星まで、さまざまな用途があります。

日本人がノーベル賞を受賞すると、その名前と受賞理由の組み合わせがよく問われます。2019年度の入試で出題した学校の一つが東京学芸大学附属世田谷中(東京)。18年にノーベル医学生理学賞に選ばれた人の名前と、おおよその研究内容を選択式で答えさせました。名前の選択肢に挙げられたのが「本庶佑さん/山中伸弥さん/大村智さん」の3人。研究の選択肢に挙げられたのが「iPS細胞の研究/オプジーボという薬の開発につながった研究/寄生虫による病気をおさえる薬イベルメクチンの研究」でした。

18年の医学生理学賞に選ばれたのは本庶佑さん。細菌やウイルス、がん細胞などの異物から体を守ろうとする免疫のしくみを研究し、新タイプのがん治療薬の開発に結びつきました。山中伸弥さんはiPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製、大村智さんは寄生虫による病気を予防・治療する薬の開発で、それぞれ医学生理学賞を受賞しました。

【朝日小学生新聞2019年10月14日~2019年11月4日掲載】