ニュースのことば8月まとめ

20160915_04

猛暑日
一日のうちの最高気温が35度以上の日のことをいいます。30度以上の日は「真夏日」、25度以上の日は「夏日」です。4日は全国926の観測地点のうち、123地点で猛暑日となりました。真夏日は729地点でした。
福岡県久留米市では4日午後、走行中の特急列車の冷房がきかなくなるトラブルがありました。途中の駅で、駅員が冷却装置に水をかけて冷やすと、なおったそうです。JR九州は、猛暑の影響とみています。
食料自給率
国内で消費される食料が、どれくらい国産でまかなえているかを示す指標です。日本は先進国の中で長年にわたり、最も低い水準となっています。
農林水産省は6日、2018年度の食料自給率(カロリーで計算したもの)が、前年度より1ポイント低い37%だったと発表しました。コメの生産量は前年度と同じくらいでしたが、天候が悪く、小麦や大豆の生産量が大きく減りました。比べられる1965年度以降では、コメが大凶作だった93年度に並ぶ過去最低の水準です。
噴火警戒レベル
気象庁が火山の噴火について注意を呼びかける制度です。全国48の火山で、警戒が必要な範囲と、住民らがとるべき防災対応を、レベル5の「避難」から「避難準備」「入山規制」「火口周辺規制」「活火山であることに留意」までの5段階で示します。
気象庁は、7日午後10時8分に長野県と群馬県にまたがる浅間山の山頂火口で小規模の噴火が発生し、噴火警戒レベルを1から3に引き上げた、と発表しました。専門家は、ごく小さな噴火だったとみています。浅間山の噴火は2015年6月以来です。
永住権(グリーンカード)
外国人が期間の制限なく、滞在する国に住める権利。アメリカ(米国)では昔、永住権の資格証明書が緑色だったことから「グリーンカード」とも呼ばれ、申請者は平均で年54万4千人に上るといいます。
トランプ政権は12日、住宅や食費の補助など公的な支援を受ける移民に対し、10月から永住権を取りにくくする方針を発表しました。法にもとづいて移住を求める人でも、所得や能力で選び分ける考えです。38万2千人が影響を受けそうです。
危険情報
海外へ行く時に、特に注意が必要と考えられる国や地域に出される情報。日本の外務省がその国や地域の治安の状況などを判断し、安全対策の目安を4段階で発表します。
外務省は14日、政府への抗議活動が広い範囲で行われている香港全域に、渡航の際に十分な注意を呼びかける「レベル1」の危険情報を出しました。
香港では、犯罪の容疑者の中国本土への引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の問題をきっかけに政府への抗議活動が広がっています。国際空港にもデモ隊が集まり、ロビーなどを占拠=写真。旅客の搭乗手続きができなくなり、12、13日には出発便の欠航が相次ぎました。
空港を占拠したのは、市民らが何に怒っているのか世界に発信するのがねらいとみられます。
フェーン現象
湿った空気が山をのぼるときに気温が下がって雨が降り、斜面をおりるときには空気が乾燥し、気温が上がる現象。元はヨーロッパのアルプスを吹きおろす風に対して使われました。
台風10号から暖かく湿った空気が流れこみ、フェーン現象も加わった影響で、15日は日本海側を中心に気温35度以上の猛暑日となりました。新潟県胎内市で40.7度を観測しました。
ブータン
アジアの内陸の国。首都はティンプー。約3万8394平方キロメートル(九州とほぼ同じ大きさ)の国土に約75万人が暮らします。農業がさかん。ものの豊かさだけではなく、伝統や環境も大切にして幸せをめざす「国民総幸福量」をかかげています。
秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さまが17日、ブータンに到着しました。25日までの私的な旅行です。悠仁さまは中学1年で初の外国訪問です。
統一会派
国会や地方議会の中で行動をともにする議員のグループが会派。政党をまたがってグループをつくる場合を統一会派と呼びます。国会で会派をつくるときは、衆議院と参議院それぞれの議長へ届け出ます。
立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎代表は20日、衆参両院で統一会派を結成することで合意しました。両党は2017年に民進党が分裂して生まれました。他の会派をふくむ全員が合流すれば、衆院で117議席、参院で60議席の勢力となります。
象牙
きば状に伸びたゾウの歯。きめ細かい材質で、印鑑やかざり物などの材料として、高値で取引されてきました。
絶滅のおそれがある野生動植物の国際取引を規制する「ワシントン条約」の締約国会議で、アフリカゾウの象牙をめぐる議論が21日、スイスでありました。ゾウの密猟被害をうったえるアフリカの国々は、各国の国内市場閉鎖を求めました。
軍事情報包括保護協定(GSOMIA)
政府間の防衛に関する秘密情報の交換をスムーズにする協定。情報の種類別に閲覧者を限定するなどします。日本はアメリカ(米国)やフランス、オーストラリアなどと結んでいます。
韓国大統領府は22日、2016年から結んでいる日韓のGSOMIAを取り消すことを決めました。北朝鮮の脅威を前に日本と米国、韓国が協力してきた安全保障体制がゆらぐ心配があります。
ベルリンの壁
第2次世界大戦でドイツが負け、ベルリンは東西で分けられました。旧東ドイツが1961年、人が西側へにげないように造ったのがベルリンの壁。長さ約160キロ。アメリカと旧ソ連などがいがみあった「東西冷戦」の象徴でしたが、89年にこわされました。今年で崩壊から30年です。
世界トップのオーケストラの一つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団が8月24日、ベルリン市でベートーベンの交響曲第9番(第九)を演奏しました。壁がこわされた直後にも、「第九」の演奏会がありました。
コツメカワウソ
水辺にすむカワウソの一種で、名前の通りツメが小さいのが特徴。絶滅のおそれがある動植物の国際取引を規制するワシントン条約では、売り買いする商業目的での取引が一部可能な動物に分類されていました。日本でペットとして人気です。
スイスで8月28日まで開かれたワシントン条約締約国会議で、商業目的でのコツメカワウソの輸出入の禁止が決まりました。
線状降水帯
長さ50~300キロ、幅20~50キロの帯状にのびる強い雨域。つらなった積乱雲が帯状に並び、長時間同じ場所にとどまって豪雨をもたらします。発生のくわしいメカニズムはわかっていません。

浅間山が噴火

長野県と群馬県にまたがる浅間山で小規模の噴火が相次ぎました。浅間山の噴火は2015年6月以来です。

「火山」を切り口にした出題は入試でよく取り上げられます。火山の形はマグマ(溶岩)の「ねばりけ(粘性)」によって異なります。ねばりけが強い(大きい)と溶岩が流れにくく、ドームのようにもり上がった形になります。ねばりけが弱い(小さい)と溶岩が流れやすく、なだらかな形になります。ねばりけが中程度の場合、円すいのような形になります。

マグマが冷えてできた岩石(火成岩)や火山灰の色も、火山の性質を知る手がかりになります。二酸化ケイ素という物質が多くふくまれるとねばりけが強く、冷えると白っぽくなります。二酸化ケイ素が少ないとねばりけが弱く、黒っぽくなります。また、ねばりけが強いと火山の噴火ははげしくなり、弱いとおだやかになりがちです。

火成岩についても確認します。火山岩と深成岩の2種類にわかれ、火山岩は細かな粒のなかに比較的大きな鉱物が散らばっている斑状組織、深成岩は比較的大きな粒がそろっている等粒状組織です。

マグマが地表近くで急に冷やされると、ふぞろいの小さな粒子(石基)ができて火山岩になります。マグマが地下深くで長い年月をかけ、冷えてかたまると同じ成分が集まって結晶がゆっくり成長し、大きな粒がそろう深成岩になります。

【朝日小学生新聞2019年8月12日~2019年9月2日掲載】