ニュースのことば6月まとめ

20160915_04

一国二制度
香港は1997年にイギリスから中国に返還されましたが、50年間は香港のことは香港の人が決める自治が認められています。中国と香港は同じ国ですが、それぞれ違う制度があることから「一国二制度」と呼ばれます。中国で制約される言論の自由なども香港では保障されます。
刑事事件の容疑者を中国に引き渡すことができる香港政府の「逃亡犯条例」改正案に反対する大きなデモが9日、香港でありました。一国二制度がゆらぎ、自由で安全な都市でなくなるとの市民の危機感があります。
若者たちによる抗議活動は続き、12日には香港中心部の立法会(議会)周辺の道路を占拠し、警察とデモ隊が衝突しました。香港政府によると、72人のけが人が出ました。若者が道路をふさぐ大規模な抗議は、2014年の民主化デモ「雨傘運動」以来です。
公的年金制度
20歳から60歳未満の全員が加入する「国民年金」に加え、会社などで働く人が加入する「厚生年金」などがあります。いま働く世代が支払った保険料や税金などを、高齢者への給付にあてるしくみです。
年金をたよりに生活する高齢夫婦が100歳近くまで生きるには、約2千万円のたくわえが必要とする金融庁の報告書が問題になっています。「100年安心」をうたう政府の政策と違うとして、麻生太郎金融担当大臣は11日、「正式な報告書としては受け取らない」とのべました。
ホルムズ海峡
中東のペルシャ湾とオマーン湾の間にある海峡で、最もせまいところは幅30キロあまり。ペルシャ湾岸諸国で採れる石油を積んだタンカーなどの大事な通り道で、日本が輸入する原油なども多く通過しています。
ホルムズ海峡付近で13日、日本の海運会社が運航するタンカーが航行中に複数回攻撃を受けたと、国土交通省が発表しました。フィリピン国籍の乗組員21人のうち1人がけがをしたといいます。
ローマ法王
12億人の信者を持つ、キリスト教のローマ・カトリック教会の最高位の聖職者。ローマ教皇とも言います。
フランシスコ法王(82歳、アルゼンチン出身)=写真=が11月下旬に日本に来て天皇陛下と会見するほか、被爆地の広島や長崎を訪ねる方向で調整していることがわかりました。訪日が実現すれば、1981年の故ヨハネ・パウロ2世(ポーランド出身)以来38年ぶりです。
エボラ出血熱
エボラウイルスに感染して起こります。高熱が出て全身にだるさを感じ、げりの症状や、肝臓や腎臓に異常が出ます。重症化すると歯ぐきなどから出血し、死にいたります。患者の血液やつばなどを直接さわることで、人から人へとうつります。
アフリカ中部のコンゴ民主共和国で、エボラ出血熱による死者が1400人をこえました。医師や医療施設が武装勢力におそわれるなどしており、感染が広がっています。
児童福祉法
子どもが心も体も健全に成長し、安心して暮らせるために、さまざまな制度を定めた法律です。
児童虐待防止の強化に向けた改正児童福祉法などが19日、参議院で可決され、成立しました。子どもが虐待で亡くなる事件が相次いだことを受け、親などが「しつけ」として体罰を加えることを禁じると書かれました。また子どもの安全確保を最優先とし、保護などをする児童相談所が「介入」と「支援」を担当する職員を分けることなども盛りこまれました。一部を除いて来年4月に施行されます。
ASEAN
東南アジア諸国連合。経済や政治などで協力する、東南アジア10か国の組織です。加盟国はインドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ラオス。総人口は6億人以上で、大きな経済グループとして注目されます。
ASEAN首脳会議が6月22、23日、タイのバンコクでありました。深刻化するプラスチックを中心とした海洋ごみ問題について、協力して減らすことをうたった「バンコク宣言」を採択しました。

 

新潟県で震度6強、震源は山形県沖

山形県沖を震源とする地震があり、新潟県村上市で震度6強を記録しました。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.7で、日本海沿いを中心に広い範囲で大きな揺れが観測されました。

地震による揺れの大きさ(強さ)は、日本では10段階の「震度」であらわします。震度0から震度7まであり、震度5と6は「強」「弱」にわかれます。地震の規模をあらわすときは「マグニチュード」。その値が「1」大きくなるとエネルギーは約32倍、「2」大きくなると約1000(32×32)倍になります。

地球の表面は厚さ数十~100キロメートルの板状の岩石「プレート」におおわれ、日本列島のまわりには四つのプレートがあると考えられています。海洋プレートのフィリピン海プレートと太平洋プレート、大陸プレートの北アメリカプレートとユーラシアプレートです。プレートはマントルの動きにあわせて少しずつ動いており、海洋プレートは日本列島の下にしずみこみ、その動きに引きずられて大陸プレートもしずみこんでゆがみます。ゆがみが限界になると、大陸プレートの先端がもとにもどろうとしてはね上がり、地震が発生します。

プレートの動きで地下の岩石に力が加わり、こわれるときなどに「ずれ(断層)」が生じて地震を引き起こすこともあります。浅いところで大きな地震が起きると地表に断層があらわれることも。こうした断層はその後も地震を引き起こす可能性があり、「活断層」とよばれます。

【朝日小学生新聞2019年6月17日~2019年7月1日掲載】