ニュースのことば 4月まとめ

20160915_04

詰将棋
将棋のルールをもとにしたパズルのようなものです。駒の並びや持ち駒などあたえられた条件のもとで、王手をかけ続けて王将を取りにいきます。もともとは将棋の上達法の一つですが、指す将棋とはちがう一つの分野にもなっています。
高校生棋士の藤井聡太七段(16歳)=写真=が3月31日、詰将棋を解く速さと正確さを競う詰将棋解答選手権で優勝。自身が持つ連覇記録を更新し、5連覇を達成しました。
ヘアドネーション
医療用のかつらのために髪の毛を寄付すること。かつらは、がんなどの病気の治療で髪をなくした人におくります。
去年3月に「世界一髪の長い10代」としてギネス世界記録に認定された鹿児島県出水市の川原華唯都さん(18歳)=写真右=が2日、170センチ以上ある髪を生まれて初めて切り、寄付しました。切った髪の重さは100グラムをこえました。
ハイブリッド車(HV)
ガソリンなどと電気の両方を使って走る車です。モーターや電池などの技術は電気自動車(EV)と共通しています。
HVの販売台数でトップのトヨタ自動車は3日、HVの開発でつちかってきた電動化技術の特許約2万3740件を他の会社も無料で使えるようにすると発表しました。特許は本来、技術を開発した人や会社が独占的に使える権利です。
技術を広めることで、HVを増やして製造費用をおさえたり、EVの開発を進めたりするねらいです。
ゾフルーザ
錠剤を1回のむだけでよいインフルエンザの治療薬。塩野義製薬が去年3月に発売し、今季は多くの病院が処方しました。
国立感染症研究所によると、ゾフルーザをのんだA香港型の患者30人中22人に、この薬が効かなくなる「耐性ウイルス」が見つかりました。ゾフルーザは新型ウイルスに対する切り札の治療薬とみられていますが、耐性ウイルスが広がると使えなくなるおそれがあります。日本感染症学会は5日、特定のウイルスの型では使わないなどの使用基準を作ることにしました。
乾癬
皮膚がかさぶたのようになってはがれ落ちる病気。細菌やウイルスなどの外敵から身を守る免疫機能の異常が影響し、ストレスなどを引き金に起こると考えられています。患者は国内に数十万人いるとされています。人にはうつらない病気です。
自身も症状に苦しんだ音楽クリエーター、ヒャダインさん(38歳)=写真=が患者の応援ソング「晴れゆく道」を作りました。9日から動画投稿サイト「YouTube」上で配信を始めています。
特定技能
4月に始まった、外国人が日本に滞在するための新たな資格です。外国人労働者をもっと受け入れることが目的で、人手不足が深刻な介護や建設など14業種が対象です。技能レベルにより「1号」と、より熟練した「2号」に分かれます。政府は今後5年間で最大約34万5千人の受け入れを見こみます。
国内で初めての特定技能試験が14日、東京、大阪など全国7か所で行われました=写真は大阪会場の様子。
スリランカ
41948年にイギリスから独立したインド洋の島国で、人口は約2100万人。仏教徒が多い多数派シンハラ人を中心とする政府軍と、ヒンドゥー教徒が多い少数派タミル人の反政府組織が対立し、83年に内戦になりました。混乱が続きましたが2009年5月に終わり、治安は比較的安定していました。
特産の紅茶やゴムの輸出が盛んで、進出する日系企業や海外からの観光客も増えています。
外交青書
国際情勢や日本の外交について政府の今の考えや方針を示した文書で、外務省が毎年発行します。
23日に公表された2019年版で、18年版にあった「北方四島は日本に帰属する」との表現がなくなりました。北方四島は、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島で、第2次世界大戦後に今のロシアが占領しています。政府は去年11月の日ロ首脳会談から、ロシアを刺激しないよう「不法占拠」といったこれまで使ってきた言葉を国会答弁などで避けてきました。
武器貿易条約(ATT)
戦車や軍艦、戦闘用の飛行機、ミサイル、銃などの兵器の貿易を規制する条約。不正に取引された武器が内戦やテロで使われないようにするためです。2013年の国連総会で採択され、成立。約100か国が批准し、日本は14年に批准しました。
アメリカ(米国)のトランプ大統領は26日、条約の批准前の署名を取り下げると宣言しました。銃規制に反対する国内の団体から支持を得るためです。武器輸出が世界1位の米国が参加しないと、条約の力が弱まることはさけられません。
三種の神器
皇位のしるしとして歴代の天皇に引き継がれてきた三つの宝。「八(や)咫(たの)鏡(かがみ)」「剣(つるぎ)」「璽(じ)(まが玉)」です。皇居に安置されているのは璽(じ)だけで、剣は愛知県名古屋市の熱田神宮、鏡は三重県伊勢市の伊勢神宮に置かれています。
1日に皇居・宮殿「松の間」で行われた「剣(けん)璽(じ)等(とう)承(しょう)継(けい)の儀(ぎ)」では、三種の神器のうち剣(つるぎ)と璽(じ)が、天皇の国事行為で使われる御(ぎょ)璽(じ)(天皇の印)、国(こく)璽(じ)(日本国の印)とともに新天皇陛下の前の台に置かれ、引き継がれました=写真。

 

8年連続で日本の人口が減少

日本の総人口(2018年10月1日現在)は1億2644万3千人で、前の年よりも26万人あまり少なくなりました。総務省が発表した人口推計によるもので、8年連続で減少しています。

厚生労働省が2018年に発表した人口動態統計によると、2017年に国内でうまれた日本人の子どもの数はおよそ94万6千人で、統計がある1899年以降でもっとも少なくなりました。ひとりの女性が生涯にうむと見こまれる子どもの数を示す「合計特殊出生率」も1.43で、前の年の人口を維持するのに必要とされる2.07を下回っています。日本の人口が減っているのは出生数よりも亡くなる人の数が多く、少子化が進んでいることが要因の一つです。

一方、2017年の日本人の平均寿命は女性が87.26歳、男性が81.09歳で、いずれも過去最高でした(厚生労働省「簡易生命表」)。平均寿命は0歳の人が平均で何歳まで生きられるかを推計したもので、女性は前の年にくらべて0.13歳、男性は0.11歳のびました。高齢化が進んでいることをうかがわせます。

ある国(地域)の人口について、男女別・年齢層別に構成をあらわしたグラフを「人口ピラミッド」といいます。出生率と死亡率がともに高い国は「富士山型」で、途上国でみられます。出生率と死亡率がともに低い国は「つりがね型」になり、先進国などがこのタイプです。出生率と死亡率が低いうえに「つりがね型」とくらべて15歳未満が少なく、65歳以上が多い国は「つぼ型」です。

2019年度の入試で出題した学校の一つが千葉・東邦大学付属東邦中。三つの人口ピラミッドを示し、1960年・2010年・2060年(推計)のものにあてはまるものを選択式で答えさせました。

【朝日小学生新聞2019年4月8日~2019年5月6日掲載】