ニュースのことば8月まとめ

20160915_04

サマータイム
日が長い夏の間、暑さや省エネルギー対策などを目的に、標準時間の時計の針を進める制度。「夏時間」とも呼ばれ、日本をのぞく主要7か国(G7)の大半が導入。ヨーロッパでは3~10月に1時間早めています。
2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの暑さ対策として、サマータイムを実施するかどうか、政府が考えることになりました。ただ、国民生活や経済への影響が大きく、導入は簡単ではなさそうです。
カスピ海
ヨーロッパ南東部から中央アジア西部に広がる世界最大の湖。高級食材キャビアがとれるチョウザメの漁獲地で、石油など地下資源にもめぐまれ、領有権などをめぐり20年以上にわたって協議が続いてきました。
ロシアやイランなど沿岸5か国は12日、カザフスタンのアクタウで首脳会議を開き、領海や各国の漁業水域などを定める協定に署名しました。資源の分割については、となり合う国との協議で解決をめざすとしました。
ギリシャの財政危機
2009年、ギリシャ政府が国の財政赤字を実際より少なく報告していたことがわかりました。赤字はさらにふくらみ、資金ぐりに行きづまりました。
ヨーロッパ連合(EU)の共通通貨「ユーロ」を使う国や国際通貨基金(IMF)などは10年から、総額2887億ユーロ(約36兆円)を支援してきました。ギリシャでは年金を減らすなどして、国内総生産(GDP)比の財政収支が去年は黒字になりました。EUでユーロを使う国々は20日、ギリシャへの金融支援を終えました。
ゲノム編集
ゲノムは、ある生物の細胞の中にある遺伝情報の全体のことで、生物が完全な状態で生きていくために必要なものです。ゲノム上で遺伝子を改めたり変えたりする技術のことです。特定の遺伝子を組みこむ遺伝子組み換えより精度が高く、傷みにくいトマトの開発など、この技術を応用した研究が進んでいます。
環境省の専門家会合は20日、ゲノム編集技術で別の種の遺伝子を組み入れた動植物を法律の規制対象とする案を了承しました。これまでその取り扱い方がはっきりしていませんでした。
断交
それまで続けていた交流を断つこと。特に、国と国が交流をとりやめる時に使う言葉です。
中央アメリカのエルサルバドルが21日、中国と国交を結び、台湾と断交しました。中国からの圧力が働いたとみられます。台湾で2016年に蔡英文政権が発足してから、断交は5か国目で、台湾と外交関係があるのは17か国だけになりました。
中国大陸の中華人民共和国と、台湾が名乗る中華民国は、どちらも自分たちが「中国」だと主張し、他の国はどちらか一方と外交関係を結んでいます。
北米自由貿易協定(NAFTA)
アメリカ(米国)、カナダ、メキシコの3か国間で1994年に発効。3か国内の部品を一定の割合で使った製品に関税をかけない原産地規則を設けています。
両国に規則の見直しを求めている米国のトランプ大統領は8月27日、メキシコと「予備的合意」したと発表しました。自動車で、北米域内の部品をより多く使うよう求めています。日本製部品を多く使いメキシコ工場から米国に輸出する日系自動車メーカーは、対応をせまられそうです。
もんじゅ
福井県敦賀市にある研究用高速増殖原型炉=写真。ウランとプルトニウムを燃料に、消費した以上のプルトニウムを生むと期待されましたが、1995年のナトリウム漏れ事故以降ほぼ動いておらず、2016年に政府が廃炉を決めました。
日本原子力研究開発機構は8月30日、もんじゅの炉内外の核燃料を取り出す作業を始めました。3750億円費やし、30年間作業をします。高速増殖炉の廃炉は国内で初めてです。

沖縄県の翁長知事が亡くなる

沖縄県の翁長雄志知事が膵がんのため亡くなりました。沖縄県宜野湾市にあるアメリカ(米)軍の普天間飛行場を名護市辺野古へ移す計画に反対し、国側と対立してきました。秋に予定されていた沖縄県知事選挙は9月30日に投開票がおこなわれます。

沖縄の基地問題に関連して普天間飛行場や辺野古の位置は必ず確認。沖縄にある米軍施設の面積が、日本国内にあるすべての米軍施設の面積に占める割合(70%あまり)もおぼえます。今春の入試では奈良・西大和学園中が選択式でこの割合を問いました。

米軍の日本駐留などを定め、1951年に結ばれた日米安全保障条約も重要。同時に結ばれたサンフランシスコ講和(平和)条約では沖縄と奄美群島、小笠原諸島は本土と切り離し、アメリカが統治することなどが定められました。奄美群島は53年、小笠原諸島は68年に返還されましたが、沖縄の返還が実現したのは72年でした。ことしは小笠原諸島が返還されてから50年にあたることから、こうした流れもおさえておきます。

歴史では琉球王国に注目します。ある国から輸入したものをそのまま別の国へ輸出するなどした「中継貿易」で栄えたこと、当時の中国と朝貢(使節を送り、みつぎ物を差し出す)関係にあったことなどがポイントです。

【朝日小学生新聞2018年8月20日~2018年9月3日掲載】