ニュースのことば6月まとめ

20160915_04

受動喫煙
本人はたばこを吸わなくても、周りに吸う人がいることで、たばこから立ち上る煙などを吸ってしまうこと。煙にも多くの有害物質がふくまれているため、病気になる危険性が高くなると、問題になっています。
東京都は5日、従業員をやとっている飲食店内を原則禁煙とし、罰則も設ける独自の受動喫煙防止条例案を都議会に提出しました。国も2020年東京オリンピック・パラリンピックに間に合わせるため、受動喫煙対策を強化する法案を今国会で成立させたい考えです。
再審
確定した有罪判決にまちがいがあるとき、裁判をやり直すこと。有罪が確定した人や弁護士などが、やり直しを裁判所に求めます。有罪の根拠がにせものであったり、新しい証拠が出てきたりしたときに限り認められます。結論が出るまでに何年もかかることがよくあり、再審は「開かずの扉」と言われてきました。
しかし、最高裁判所は1975年、「疑わしきは被告人(疑われている人)の利益に」という刑事裁判の原則を再審にも当てはめるべきだと判断し、少しずつ再審が認められるようになってきました。
株式上場
会社は株式を発行し、お金を持っている人に買ってもらい、事業資金を集めます。企業が自分の会社の株式を、証券取引所で一般の人が自由に売買できるようにすることを株式上場といいます。
フリーマーケットアプリ大手のメルカリが19日、東京証券取引所の新しい企業向け市場「マザーズ」に上場しました=写真。上場した会社の価値を示す時価総額は7千億円をこえ、今年最大の上場でした。
パナマ文書
税金がほとんどかからない「タックスヘイブン」(租税回避地)の一つ、中央アメリカ・パナマを利用して世界のお金持ちが税金逃れをしていた実態などを示した文書。パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から2016年に流出しました。
この事務所から新たに120万件の電子ファイルが流出しました。各国の首脳や著名人の新しい疑惑が浮上し、カリブ海のイギリス領アンギラ島では日本人名義の法人がパスポートのコピーなどをもとに本人の知らないところでつくられていました。
特別支援学級
知的障がいや身体障がいのある児童・生徒のために小、中、高校などに開設される学級。勉強や生活上の困難に対応した教育を行います。
ブラジル人ら外国籍の児童が多い三重、愛知、群馬、静岡、岐阜、滋賀の6県の355小学校で、外国人が日本人の2倍以上の比率で特別支援学級に在籍していることが、民間団体の2017年の調査でわかりました。日本語ができないことを特別支援の対象とする例や、日本語がわからず障がいの有無の判断が難しい例があるそうです。
高度プロフェッショナル制度(高プロ)
高度な専門知識を持ち、年収1075万円以上の一部の専門職を労働時間の規制からはずす制度。情報を分析するアナリストなどが対象とされています。
労働基準法は法定労働時間をこえて働かせる場合、割増賃金の支払いを義務づけていますが、高プロの対象者は残業や深夜・休日労働をしても割増賃金が一切支払われなくなるため、野党は「残業代ゼロ法案」と批判。過労死の遺族などからも心配する声があります。

 

アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がシンガポールで史上初めての米朝首脳会談をおこないました。共同声明でトランプ大統領は、北朝鮮の安全と金委員長をトップとする政治体制の維持を認めました。金委員長は朝鮮半島の核をなくす「完全な非核化」を約束しましたが、北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」という言葉は共同声明にもりこまれませんでした。いつまでに、どのように核兵器をなくすのかなど、具体策も示されませんでした。

「核(兵器)」は入試でよく出るテーマです。国際情勢とあわせる形で取り上げられ、この春の入試では2017年の動きを題材にした出題がめだちました。核兵器の使用や保有などを禁じる「核兵器禁止条約」が国連で採択され、その実現に向けて大きく貢献したとして国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)がノーベル平和賞に選ばれたのが、2017年でした。

核兵器禁止条約は核兵器の使用や開発、実験、保有などを法的に禁じる初めての国際条約。前文には「ヒバクシャの受け入れがたい苦難を心にとめる」という言葉があります。しかし、アメリカの「核の傘(核兵器をもつ国の戦力で友好国の安全が守られること)」のもとにある日本は不参加。戦争による唯一の被ばく国でありながら、交渉に加わらなかった日本政府の姿勢を批判する声も上がりました。

今春は東京・青山学院中等部が核兵器禁止条約について出題。条約の説明で正しくないものとして「核兵器の開発・保有・使用を禁止しているが、核兵器を利用した威嚇については明記されなかった」などを選ばせました。

【朝日小学生新聞2018年6月18日~2018年7月2日掲載】