ニュースのことば 1月まとめ

20160915_04

板門店(パンムンジョム)
北朝鮮と韓国の軍事境界線にある地。朝鮮半島中西部、北緯38度線の南5キロに位置し、1953年に朝鮮戦争の休戦協定がここで調印されました。
北朝鮮と韓国は9日、平昌冬季オリンピックへの北朝鮮代表団派遣などを話し合う南北閣僚級協議を板門店で開きました。協議は2015年12月以来、約2年ぶり。南北関係の改善問題についても話し合いました。
経団連
日本経済団体連合会の略。日本を代表する大きな会社1350社や業界団体が会員です。「財界の総本山」とも呼ばれ、規制や税制に関する要望をまとめて政府に働きかけてきました。
経団連は9日、5月に任期が終わる榊原定征会長(74歳)の後に、日立製作所会長の中西宏明さん(71歳)=写真=が会長になる人事を発表しました。安倍晋三首相と親しいことも知られます。
国営公園
国が維持管理を行う都市公園のこと。滝野すずらん丘陵公園(北海道)=写真=など全国に17あります。
今年4月から、小中学生は国営公園の入園料が無料になります(今も4公園はだれでも無料)。親子連れなどの入園者数の増加をねらい、国土交通省が決めました。一方で高校生以上については原則40円値上げします。
1年間試して、2019年度以降も続けるか考えます。
洋上風力発電
海の上で風車を回して発電する方法=写真。再生可能エネルギーの一つです。風車は海底に土台をつけ固定したり、海上に浮かべたりします。
海に囲まれた日本にとって期待ができる発電方法ですが、導入が進みません。政府は22日に召集される通常国会に、海域の利用についてのルールを統一し、企業が発電事業に参入しやすくする法案を提出する方針です。
野球殿堂
日本の野球界に力をつくした人の功績をたたえる制度で、1959年に創設されました。現役を引退した選手らが対象で、受賞者は東京ドーム(東京都文京区)の野球殿堂博物館に肖像レリーフがかざられます。
今年の野球殿堂入りに、日本のプロ野球とアメリカの大リーグで通算507本塁打を放った松井秀喜さん(43歳)=写真=と、1492試合連続フルイニング出場の世界記録をもつ阪神タイガース監督の金本知憲さん(49歳)ら4人が選ばれました。
統一会派
国会や地方議会で、複数の政党やグループ、無所属議員らが活動を共に行うためにつくる団体。議会日程や質問時間などは会派の代表者で話し合って決めるので、会派の人数は国会や議会での影響力にも関わります。
民進党と希望の党は国会での統一会派について協議していましたが、提案した民進党が17日の衆参両院議員総会で党内の了承が得られなかったため、希望の党が協議を打ち切ることを決めました。22日に召集される通常国会では、希望の党と民進党は別々の会派でのぞみます。
氷河
雪が何年も積もって厚い氷の塊となり、重力によって流動するようになったもの。
長野県大町市や富山県立山カルデラ砂防博物館などは18日、両県の県境に連なる北アルプス後立山連峰の鹿島槍ケ岳・カクネ里=写真=、剱岳・池ノ谷、立山・内蔵助の三つの雪渓(谷に積もった雪の塊)が斜面に沿って動く氷河と認定されたと発表しました。国内の氷河は計6か所になりました。
春闘
労働者でつくる労働組合が会社の経営者に給料の引き上げや働く環境の改善などを求め、いっせいに話し合うこと。4月からの新年度の前に行われます。「春季闘争」の略で、1950年代半ばに始まりました。
日本経済団体連合会(経団連)と日本労働組合総連合会(連合)のトップらが春闘の方針を説明する「労使フォーラム」が22日に始まり、今年の春闘が事実上スタート。経団連は3%賃上げの数値目標を明らかにしており、各企業がどれだけの賃上げに踏み切るかが焦点です。
基礎的財政収支
借金をかかえる日本が財政を立て直すための目安にしている指標。プライマリーバランス(PB)ともいいます。国の歳出のうち、社会保障や公共事業などにかかる「政策経費」を、税金やその他の収入など借金以外でどれだけまかなえるかを示しています。まかなえれば黒字、借金だのみなら赤字です。
政府は国と地方のPBを2020年度に黒字化することを目指していました。しかし内閣府は23日、高成長を見こんでも20年度の赤字幅が10兆8千億円に拡大すると発表しました。
クローン
同じ遺伝情報を持つ細胞または個体のこと。体の細胞を使って、元の個体と同じ遺伝情報を持つ個体を作ることを体細胞クローン技術といいます。
サルの体細胞から、クローン2匹を誕生させることに成功したと中国の研究チームが24日に発表しました。ほ乳類の体細胞クローンは羊や牛などで誕生していますが、サルやヒトの仲間、霊長類では初。人間のクローンを作ることは禁止されていますが、サルはヒトに近く、クローン人間の誕生に近づくのではと議論になりそうです。
ダウ工業株平均
アメリカ(米国)の株式市場を代表する株価指数。アップルやマクドナルド、ナイキ、ウォルト・ディズニーなど米国の優良企業30社の株価をもとにS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが算出します。日本の日経平均株価は225銘柄で構成されます。
8日の米ニューヨーク株式市場は、ダウ工業株平均が前の日に比べて1032.89ドル(4.15%)安と大幅に下がりました。先週末に始まった株価の急落は、世界の市場に再び大きな影響が及びそうです。

 

沖縄でアメリカ軍(米軍)機によるトラブルや事故が相次ぎました。うるま市の伊計島や読谷村などで米軍普天間飛行場(宜野湾市)に所属するヘリコプターが不時着。去年12月には普天間飛行場に隣接する小学校の校庭にヘリコプターの窓が落下しました。今月は沖縄県名護市の市長選挙があり、普天間飛行場を名護市辺野古に移す計画を事実上、認めている渡具知武豊さんが当選しました。

沖縄の基地問題は入試でよく取り上げられます。今春は奈良・東大寺学園中が出題。沖縄県の翁長雄志知事が2017年の「慰霊の日」(6月23日)におこなった「平和宣言」の一部を抜き出し、沖縄にある米軍施設の面積が、日本国内にあるすべての米軍施設の面積にしめる割合などを選択式で答えさせました(70.4%)。

米軍の日本駐留などは1951年の日米安全保障条約で規定。同時に結ばれたサンフランシスコ講和(平和)条約では沖縄と奄美群島、小笠原諸島は本土と切り離し、アメリカが統治することなどが定められました。奄美群島は53年、小笠原諸島は68年に返還されましたが、沖縄の返還が実現したのは72年でした。

歴史では15世紀ごろからの歩みに注目。尚巴志が樹立した琉球王国は明(いまの中国)や日本などとの交易で栄えました。しかし、倭寇(中国や朝鮮半島の沿岸をあらした海賊)の進出などで東南アジアでの交易のあり方がかわるとおとろえ、江戸時代のはじめには薩摩藩に攻められて支配されるようになりました。

琉球王国が中国と朝貢(使節を送り、みつぎ物を差し出す)関係にあったこともポイントです。

【朝日小学生新聞2018年1月15日~2018年2月12日掲載】