ニュースのことば 10月まとめ

20160915_04

国際ガールズデー
 国際連合(国連)が定めた記念日で、10月11日です。特に発展途上国の女の子たちが置かれている状況に目を向け、改善に取り組もうとうったえる日です。
 ユニセフの「世界子供白書」2016年版によると、15~24歳の識字率(文字の読み書きができる人の割合)は、南アジアでは男性が87%に対して女性は79%、サハラより南のアフリカでは76%に対して66%です。女の子が幼いうちに結婚させられる「児童婚」の問題もあります。
過労死
 働き過ぎで体や心に大きな負担がかかって亡くなること。厚生労働省は決められた時間以外の労働時間(残業)が1か月あたり約80時間を超えると、脳や心臓の病気で過労死する危険性が高いとしています。
 日本放送協会(NHK)の記者だった佐戸未和さん(当時31歳)が2013年7月に心不全で亡くなったのは過労が原因だったと、14年4月に労働災害が認められていたことを、NHKが4日に発表しました。亡くなる直前の残業時間は月150時間を超えていました。
マダニ感染症
 野山などにすむ虫のマダニにかまれることでかかる病気。その一つ、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は発熱や腹痛などの症状が出て、重くなると命を落とすこともあります。
 厚生労働省は10日、徳島県でSFTSが、マダニではなく、飼い犬から人にうつり発症したと発表しました。犬の世話をしているときにだ液が手に付き、目などの粘膜を通じて感染した可能性が高いとみられます。厚労省は体調の悪いペットの世話をしたら手をよく洗うよう呼びかけています。
商標登録
 商品やサービスを他のものと区別するために使うマークやブランド(商標)を登録すること。特許庁が審査し登録されると、他者が勝手にまねをしたり、名前を使えなくなったりします。
 胃腸薬「正露丸」のCMで流れるラッパのメロディーが9月末、商標登録されました。「音だけ」の商標は初めてです。製造販売元の大幸薬品は2015年4月に音が商標の対象に加わってすぐに出願していましたが、認められるまで2年半。商標の審査としては異例なほど時間がかかりました。最終的には1千件近い資料を出しました。
菊池寛賞
 小説家の菊池寛の功績を記念し設けられた年1回の文化賞。広く文化的な活動で優秀な働きをした人や団体に贈られます。
 12日、第65回菊池寛賞が発表され、元フィギュアスケート選手の浅田真央さん=写真左=や、朝小で「ファーブル先生の昆虫教室」を連載中の奥本大三郎さん=写真右=が選ばれました。ファーブルの「昆虫記」を全て翻訳したことが評価されました。
中国共産党大会
 正式名は中国共産党全国代表大会。5年に1度開きます。中国が目指す共産主義やどんな社会にしたいかを決め、国民に示すことが目的です。党の憲法にあたる党規約の改正や、党幹部の人事を行います。
 18日開幕の第19回党大会には、党員約8900万人の中から代表2287人が参加予定。トップである習近平総書記が発案した政治理念が、習さんの名前をつけて党規約に明記されるか、などが注目されます。
気象予報士
 天気予報の専門家になるための国家資格。取得のための試験には気象現象などに関する学科と、天気図などをもとに文章や図表をつくる実技があります。
 今年度の第48回気象予報士試験(8月実施、10月結果発表)に、11歳11か月の本田まりあさん(北海道北見市、6年生)=写真=が合格し、最年少記録を更新しました。
文化勲章
 科学や芸術の分野で優れた功績があった人に国がおくる勲章です。1937年に制定されました。
 政府は24日、におい消しなどに応用される光触媒作用を発見した藤嶋昭さん(東京理科大学学長、75歳)=写真=や遺伝子組み換え技術などで生命科学の発展に貢献した松原謙一さん(大阪大学名誉教授、83歳)、洋画家の奥谷博さん(83歳)ら5人に文化勲章をおくることを決めました。天皇陛下が勲章を授与する親授式は、文化の日の11月3日に皇居で行われます。
習近平
 中国のトップ「国家主席」。64歳。中国の国会にあたる全国人民代表大会で2013年に選ばれました。中国は共産党の一党体制で、党が国の政治や経済などの重要な決定をします。習さんは党のトップ「総書記」もかねます。
 5年に1度開かれる中国共産党全国代表大会が24日、閉幕しました。党規約の「行動指針」に習さんの政治理念を名前付きで盛りこんだことで、党内での力を強く示す形になりました。
NHK受信料
 NHKと受信契約をした人が払う料金。公共放送であるNHKが政府やスポンサーなどの圧力を受けずに番組をつくるための負担金とされます。放送法は「受信設備を設置したらNHKと契約しなければならない」と定めています。
 この決まりが、憲法が保障する契約の自由に反するのではないかと裁判で争われています。最高裁判所大法廷は25日、原告のNHKと、受信料を払っていない被告の意見を聞く弁論を開きました。年内にも、受信料をめぐる初めての判断を示します。
減反(生産調整)
 国内で作るコメの価格が下がらないようにするため、国がコメの生産量を管理することです。毎年の生産数量の目標を決め、都道府県などを通じて各農家に配分します。協力した農家には補助金が出ます。
 約50年続いてきた国の減反政策は、農家が自由にコメを作れるようにと、今年で終了します。しかし45道府県で、独自に生産量などの「目安(参考値)」を示す見通しであることが、朝日新聞社の調べでわかりました。ほぼ全国で一定の目安に合わせて生産していくことになります。
外国人技能実習制度
 途上国に日本の技能や知識を伝える「国際貢献」をかかげ、外国人が国内の企業などで働く制度で、1993年に始まりました。
 最長3年だった実習期間は、1日からは優良な受け入れ団体や企業だと5年に延長されます。職種もこれまでの農漁業や建設業などに介護も加わり、77職種に広がります。ただ、実習生に賃金が支払われなかったり、長時間働かされたりする例が相次いでいて、国内外で批判されています。国は受け入れ先が監督機関に実習計画を出し、認定を受ける新制度も始めます。
宗教改革
 キリスト教の宗派プロテスタントが生まれたきっかけとなる運動です。ドイツで16世紀、カトリック教会が「免罪符」を売ることに対して反発する動きがあり、教会は分裂、プロテスタントの宗派が複数生まれました。
 宗教改革の始まりから500年となる10月31日、ドイツで式典があり、プロテスタントの牧師とカトリックの神父が対立の克服を誓い合いました=写真。

 

 第48回衆議院議員選挙(衆院選)があり、与党の自民党と公明党が議員定数の「3分の2」(310)をこえる計313議席を獲得して大勝しました。

 選挙区によって有権者数が異なり、投票の重み(価値)に差が出る「一票の格差」をおさえようと、今回から小選挙区で「0増6減」が導入。比例代表は「0増4減」で、衆議院の定数はこれまでより10人少ない465人になりました。
 衆議院は「小選挙区比例代表並立制」。定数1(当選者が1人)の「小選挙区」と全国を11ブロックにわけた「比例代表」で議席を争います。小選挙区は候補者名を書いて投票し、得票数が最も多い候補者が当選します。比例代表は政党名を書いて投票。政党ごとに順位をつけた比例名簿を用意しておき、ブロックごとに「ドント式」という方法を用いて、それぞれの政党の得票数に応じて議席数が決まります。
 小選挙区と比例代表は重複立候補が可能です。小選挙区で当選すると比例名簿から外れ、落選しても比例代表で当選する可能性があります。同じ政党で同じ順位の立候補者が落選した場合、小選挙区の当選者にどれだけ迫ったかを示す「惜敗率」で当選順が決まります。

◆記事の日付は現地時間です

【朝日小学生新聞2017年10月9日~2017年10月30日掲載】