ニュースのことば7月まとめ

20160915_04

特別警報
ペルシャ湾に面する人口約229万人の国。面積は秋田県とほぼ同じです。天然ガスの埋蔵量は世界3位で、日本にとっては液化天然ガス(LNG)の主な輸入相手国です。サウジアラビアやバーレーンなど7か国が5日までに、カタールとの外交関係を断つことを発表しました。カタール政府がサウジやバーレーンで活動する武装組織を支援しているため、などとしています。サウジアラビアなどが敵対するイランや、イスラム過激派をめぐり、考え方のちがいがあるようです。
G20警報
世界の主要20か国・地域のことです。日本、アメリカ(米)、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの主要7か国(G7)に、ロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカ、韓国、オーストラリア、メキシコ、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、ヨーロッパ連合(EU)が加わります。  G20の首脳会議は7、8日にドイツのハンブルクで開かれました。最も注目されたのは、ギクシャクしている米ロ関係をめぐるトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領の初会談です。
閉会中審査
国会が開かれていない間に、衆議院と参議院の委員会で行われる質疑などです。国会で継続審議となった法案の審査のほか、それぞれの委員会が担当する分野で政府の考えを聞く必要がある場合などに開かれます。  安倍晋三首相の友だちが理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題を審議する閉会中審査が10日に開かれました。また、自民党は13日、野党が求めていた安倍首相が出席する予算委員会の閉会中審査を受け入れる考えを民進党に伝えました。今月中に行われます。
手足口病
エンテロウイルスなどが原因で、感染から3~5日後に2~3ミリの発疹が口の中や手のひら、足底などに出る病気。小学校入学前の子どもがかかりやすく、約3分の1に発熱がみられます。ワクチンや予防薬はなく、大半は数日で治るとされます。予防には手洗いが有効です。  手足口病が大流行のきざしを見せています。国立感染症研究所は11日、6月26日~7月2日の1医療機関あたりの患者の報告数が3.53人で、去年の同じ時期と比べ約7倍になったと発表しました。
特別養子縁組
実の親が育てられない子どもと、子どもを望む夫婦(養親=義理の親)が、法的な親子となる制度。民法に規定があり、子どもの年齢は原則6歳未満が条件です。  政府は、この対象年齢を引き上げる検討を始めます。虐待などで親元で暮らせない子どもが、一人でも多く家庭的な環境で育つことができるようにするためです。特別養子縁組の成立件数は増加し、2005年の305件から15年には544件になりました。
熱中症
室内、屋外にかかわらず、高温や多湿の環境で、体の中の水分や塩分が減ってバランスがくずれ、体に熱がたまった状態。目まいや頭痛などが起こり、命を落とすこともあります。予防には、こまめに水分や塩分をとり、炎天下をさけましょう。室内も冷房を活用して適切な温度を保つことが大切です。  全国的な猛暑で、熱中症の症状で病院に運ばれる例があいついでいます。九州北部の豪雨災害では、エアコンを設置している避難所でも熱中症で運ばれる人が出ました。
二重国籍
二つの国の国籍を持つこと。日本の国籍と外国の国籍を持つ人は、一定の期限までに、どちらかの国籍を選択する必要があると、国籍法に定められています。父母のどちらかが外国人の人などが、二重国籍となる場合があります。  「台湾との二重国籍なのでは」と指摘されていた民進党代表の蓮舫さんは18日、日本国籍を選んだことを証明する書類を公表しました。批判をかわすねらいですが、二重国籍の人への差別を広げかねないという批判もあります。
芥川賞・直木賞組
正式には芥川龍之介賞、直木三十五賞といい、有名な作家の名前をつけた賞です。芥川賞は「純文学」と呼ばれる、芸術性の高い作品におくられるのに対し、直木賞はミステリーや時代小説など、楽しめる小説が対象です。毎年1月と7月の年2回、選ばれます。  第157回の芥川賞・直木賞の選考会が19日、東京都内で開かれました。芥川賞には沼田真佑さん(38歳)=写真左=の「影裏」、直木賞には佐藤正午さん(61歳)=写真右=の「月の満ち欠け」がそれぞれ選ばれました。
アーティスティックスイミング
水中での技の完成度や美しさ、表現力などを競う水泳種目。「シンクロナイズド・スイミング」と呼ばれてきましたが、名前を「アーティスティック(芸術的な)スイミング」に変えると国際水泳連盟が22日、決めました。競技内容をイメージしやすい名前にするといいます。
朝鮮戦争
1950年6月25日に始まった北朝鮮と韓国の間の戦争。第2次世界大戦後、朝鮮半島はアメリカ(米国)とソ連(今のロシア)により、北緯38度線を境に分断されました。戦闘が始まると、米国を中心とした国連軍が韓国を支援し、北朝鮮には中国の義勇軍が加わりました。  53年7月27日に休戦協定が結ばれ、現在の軍事境界線が引かれてから64周年をむかえました。休戦状態であって、戦争は終わっていません。
 
PKO日報問題
アフリカの南スーダンのPKOに派遣されていた陸上自衛隊部隊の日報(毎日の報告書)に、去年7月に現地で「戦闘」があったなどと記されていました。ジャーナリストからの情報公開請求に対し、防衛省は「廃棄済み」として開示しませんでした。再調査の結果、12月末に電子データが見つかり、今年2月に内容を公表しました。  28日に発表された特別防衛監察の結果、情報公開法の開示義務違反にあたるとされました。陸上幕僚長と防衛事務次官も責任をとって辞めます。
法科大学院
社会人や大学の法学部以外で学んだ人などさまざまな経験を積んだ人が法律家になるため、必要な能力を養う大学院。2004年4月に開校し、一番多い時には全国に74校ありました。  司法試験の合格率が上がらなかったりして、法科大学院の半数近くが廃止や募集停止になっています。募集を続けるのは39校で、全体の志願者は最も多かった04年の7万3千人の1割程度に減少。文部科学省は15年度から司法試験の合格率などにより法科大学院への補助金をゼロにする制度を導入しています。
グリーンカード
2019年の世界文化遺産登録を目指す国内の候補。大山古墳(仁徳陵古墳)=写真左=など、大阪府堺、羽曳野、藤井寺の3市の計45件(49基)です。文化審議会が7月31日、推薦を決めました。政府は9月末までにユネスコ(国連教育科学文化機関)に仮の推薦書を出し、来年2月までに正式な推薦書を提出します。
PKO日報問題
アメリカ(米国)の永住許可証の呼び名。外国籍の人でもグリーンカードがあれば、米国内に無期限に住み、仕事をすることができます。米国内でのみ発行、更新されます。  トランプ米大統領は2日、年間100万人に発行しているグリーンカードを、10年間で半分に減らし、合法の移民を減らす法案を支持する考えを表明しました。しかし、「移民大国」である米国の考え方に反するなどとする意見が広がっています。

 

福岡県にある「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」がユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に登録されることが決まりました。日本国内の世界遺産は計21件(文化遺産17件、自然遺産4件)になります。

「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」を構成するのは玄界灘にうかび、宗像大社沖津宮がある沖ノ島と、三つの岩礁(小屋島、御門柱、天狗岩)の4資産、本土から10キロあまり沖の大島にある宗像大社沖津宮遥拝所と中津宮、本土にある宗像大社辺津宮と信仰を支えた一族の墓とされる新原・奴山古墳群の計8資産です。

沖ノ島は九州・宗像地方と中国や朝鮮半島を結ぶルートにあり、重要な中継地だったとみられます。4世紀後半から500年あまりの間、航海の安全を願い、装飾品などを用いた祭祀がおこなわれました。鏡や勾玉など8万点が出土し、「海の正倉院」ともいわれます。

世界遺産は入試でよく出るテーマ。貴重な遺跡や文化財、自然環境を人類共通の宝として守ろうとするもので年に1回、世界遺産委員会が登録するかどうかを決めます。建物や遺跡、文化的景観などを対象とする「文化遺産」、生態系や地形などを対象とする「自然遺産」、両方の価値をもつ「複合遺産」があります。おさえておきたいのがユネスコ。本部はフランスのパリにあります。アルファベットでの表記(UNESCO)や日本語での機関名がよく問われます。

今春の入試でめだったのが去年、世界文化遺産に登録された「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」。作品はフランス、日本、ドイツ、スイス、ベルギー、アルゼンチン、インドの7か国にあり、東京・上野の国立西洋美術館本館もふくまれています。東京・開成中は7か国のうち4か国について説明した文章と世界地図を示し、説明にあてはまる国名と位置を答えさせました。

【朝日小学生新聞2017年7月10日~2017年8月7日掲載】