ニュースのことば4月まとめ

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ボブ・ディラン
1941年、アメリカ(米国)生まれのミュージシャンで作詞家=写真。62年にデビューし、40枚をこすアルバムを出しています。「偉大な米国の歌の伝統に新たな詩的表現を作り出した」として去年、ノーベル文学賞を受賞しました。
ディランさんが1日、ツアーで訪れたスウェーデンのストックホルムで、ノーベル賞のメダルと証書を授与されました。去年12月の授賞式を欠席していました。
RCEP
東アジア地域包括的経済連携の略称。東南アジア諸国連合(ASEAN)と日本、中国、韓国など計16か国で合意をめざし、実現すればヨーロッパ連合(EU)を上回る、世界最大規模の自由貿易圏が生まれます。2013年から交渉が続いています。
日本とASEANの経済相会合が8日、大阪市で開かれ、RCEPの交渉を早くまとめることを再確認する共同声明を採択しました。交渉では初めからより自由な貿易をめざす日本などと、それに反対する中国やインドなどが対立しています。
熊本地震
2016年4月14日にもっとも大きい地震(本震)の前に起こる前震、16日にマグニチュード(M)7.3の本震が発生。熊本県の益城町と西原村で震度7を観測しました。震災が原因で亡くなった「関連死」をふくめ、225人が犠牲になりました(4月11日現在)。県によると、県全体で4万4670人が仮設住宅や、民間の住宅を借り上げた「みなし仮設住宅」で暮らしています(3月末現在)。被災した家屋を国などの費用負担で解体する「公費解体」は約60%が完了しましたが、すべて終えるには時間がかかりそうです。
アレッポ
シリアで首都ダマスカスに次ぐ第2の都市。世界最古の都市の一つとされ、4千年ほど前から貿易の中継地や軍事活動上の重要な場所として栄えました。1986年に世界遺産に登録。2011年に始まったシリア内戦で「最激戦地」となりました。  アレッポで15日、反体制派が支配する地域から政権側が支配する地域に逃げる住民を乗せたバスの近くで爆破事件がありました。子ども68人をふくむ126人が死亡したとされます。
日米経済対話
麻生太郎副総理兼財務大臣とアメリカ(米国)のペンス副大統領(18日に来日)をトップに両国の経済問題を話し合う場です。2月に行われた安倍晋三首相とトランプ米大統領との会談の際に、日本側の提案で新設が決定。18日が初会合でした。年内に第2回会合を行う予定です。
議題のうち、最大の焦点は貿易問題です。トランプさんは、日本との自動車貿易を「不公平だ」と問題視し、日本との二国間の貿易交渉を求めています。しかし日本はこれに応じず、アジアの貿易や投資のルールづくりに持ちこみたい考えです。
フランスの大統領
任期は5年。18歳以上の有権者による選挙で選ばれます。フランスには大統領のほかに首相がいますが、首相は大統領が任命することになっていて、ふつうは、下院で多数をしめる政党のリーダーが選ばれています。おおむね、大統領は外交や軍事を担当し、首相は国内の政治を担当することになっています。
大統領は議会下院の解散権のほか、緊急事態が起こった場合には憲法を停止できるなど、大きな権限を持っています。 
日本郵政
郵便、銀行、保険の事業を行うグループ会社をたばねる民間の会社。国が運営していた日本郵政公社の事業を引きつぎ、2007年10月に民間の会社になる「民営化」で発足しました。15年に東京証券取引所に上場しましたが、今も政府が約80%の株を持っています。
日本郵政は25日、17年3月期決算の純損益(もうけと費用の差額)が、400億円の赤字になる見通しだと発表しました。15年に6200億円をかけて買収したオーストラリアの子会社の業績がふるわなかったのが理由です。純損益の赤字は民営化以来初めてです。
共同経済活動
北方四島の領有権をめぐり対立する日本とロシアが、共同で事業を始めるなどして協力を進め、信頼関係を深めようという考え。これまでも栽培漁業などを想定した試みがありましたが、実現していません。  安倍晋三首相は27日、ロシアのモスクワでプーチン大統領と会談=写真。共同経済活動をめぐり、5月中にも日本から調査団を派遣することで合意しました。

 

アフリカ中部にある国、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されていた陸上自衛隊(施設部隊)の帰国が始まりました。全員が現地から撤収するのは5月末の見こみ。5年あまりつづいた活動が終了します。

南スーダンでのPKOについて、おさえておきたいのが「駆けつけ警護」。現地の国連司令部の要請などを受け、離れた場所で武装勢力におそわれた国連の職員らを助けにいくというものです。2015年に成立、16年に施行された「安全保障関連法」にもとづいており、新しい任務として追加されました。

安全保障関連法でみとめられているのが「集団的自衛権」の行使。日本と密接な関係にある国が攻撃されたとき、日本が攻められていなくても外国を助け、反撃できるという権利です。歴代の内閣は「戦争の放棄」などを定めた憲法第9条と照らし合わせ、その行使をみとめてきませんでした。ところが安倍晋三内閣は14年、憲法第9条の解釈をかえ、集団的自衛権を使えるようにするための「閣議決定」をしました。憲法改正の手続きをふまず、内閣の判断で解釈をかえたことに対し、批判の声が上がりました。

ここ1、2年の入試では「集団的自衛権」にかんする出題がめだち、今春も愛知・海陽中等教育学校などが名称を問いました。

【朝日小学生新聞2017年4月17日~2017年5月1日掲載】