2017年度合格へのこの一問 算数問題編④

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算数問題編④ 数の性質を考えよう その2

執筆・早稲田進学会(上田竜夫) 

今回は、数の性質を考える問題(その2)です。

横一列に並んだ整数について、左から奇数番目(1、3、5、7、9番目)の整数のそれぞれには1をかけ、偶数番目(2、4、6、8、10番目)の整数のそれぞれには3をかけ、それらの和(たし算の答え)を求めます。今後はその求めた和を「規則の和」と表現します。さらに、求めた「規則の和」を10で割ったときのあまりを「規則のあまり」と表現します。

例えば、1、9、2、7という4個の整数の並びについて、1と2が奇数番目、9と7が偶数番目であることから、次の計算により、「規則の和」が51、「規則のあまり」が1となります。 

   1×1+9×3+2×1+7×3=51
   51÷10=5あまり1

次の問題1問題4に答えなさい。ただし、[あ]、[い]、[う]のそれぞれには0、1、2、3、4、5、6、7、8、9の整数のいずれかが入るものとします。

問題1 9、7、8、4、4、1、0、1、0、6という10個の整数の並びについて、「規則の和」と「規則のあまり」をそれぞれ答えなさい。

問題2 9、7、8、4、4、1、0、[あ]、0、6という10個の整数の並びについて、「規則のあまり」が3でした。[あ]にあてはまる数を答えなさい。
また、どのように求めたかを式や図表や言葉でかきなさい。

問題3 1、7、8、4、4、9、[い]、[う]、0、6という10個の整数の並びについて、「規則のあまり」を求めると8でした。[い]にあてはまる数は[う]にあてはまる数より大きいとしたとき、[い]、[う]にあてはまる数の組み合わせは5組あります。それらをすべて答えなさい。

ここで、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9という10個の整数の並びにおいて、左から3番目の2と左から8番目の7の2個の整数を選んで場所を入れかえると、入れかえた後の10個の整数の並びは次のようになります。

   0、1、7、3、4、5、6、2、8、9

問題4 9、7、8、4、6、5、2、0、3、1という10個の整数の並びについて、10個の整数から2個の整数を選び、場所を入れかえました。場所を入れかえる前と入れかえた後の「規則の和」と「規則のあまり」をそれぞれくらべると、「規則の和」は等しくなかったが、「規則のあまり」は等しくなっていました。このとき、選んだ2個の整数の組み合わせは3組あります。それらをすべて答えなさい。

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数の性質をよく考えよう。

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問題1 奇数番目の整数は9、8、4、0、0、偶数番目の整数は7、4、1、1、6なので、

 (9+8+4+0+0)×1+(7+4+1+1+6)×3=78

より、「規則の和」は78です。また、78÷10=7あまり8より、「規則のあまり」は8です。

問題2 奇数番目の整数は9、8、4、0、0、偶数番目の整数は7、4、1、[あ]、6なので、「規則の和」は、

 (9+8+4+0+0)×1+(7+4+1+[あ] +6)×3
 =21×1+(18+[あ])×3=21+54+[あ] ×3=75+[あ] ×3

です。また、「規則のあまり」が3ということは、「規則の和」を10で割ったときのあまりが3なので、「規則の和」の一の位の数が3になります。[あ]の数が1けたの整数より、[あ]×3の値は0以上27以下の数になるので、75+[あ]×3の値は75以上102以下の一の位が3の数になり、「規則の和」は次の2通りが考えられます。

(1)75+[あ]×3=83 のとき[あ]にあてはまる整数はありません。
(2)75+[あ]×3=93 のとき[あ]=6になります。

問題3 奇数番目の整数は1、8、4、[い]、0、偶数番目の整数は7、4、9、[う]、6なので、「規則の和」を計算すると、

 (1+8+4+[い]+0)×1+(7+4+9+[う]+6)×3
 =(13+[い])×1+(26+[う])×3=13+[い]+78+[う]×3
 =91+[い]+[う]×3

になります。「規則のあまり」が8ということは、「規則の和」の一の位の数が8になります。[い]の数も[う]の数も1けたの整数より、[い]の値は0以上9以下の数、[う]×3の値は0以上27以下の数になるので、91+[い]+[う]×3の値は91以上127以下の一の位が8の数になり、「規則の和」は次の3通りが考えられます。

(1)91+[い]+う ×3=98 のとき、([い]、[う])=(1、2)、(4、1)、(7、0)の3通りがありますが、「[い]にあてはまる数は[う]にあてはまる数より大きい」という条件があるので、([い]、[う])=(4、1)、(7、0)の2組です。

(2)91+[い]+[う]×3=108 のとき、([い]、[う])=(8、3)、(5、4)、(2、5)の3通りがありますが、条件にあてはまるのは、([い]、[う])=(8、3)、(5、4)の2組です。

(3)91+[い]+[う]×3=118 のとき、([い]、[う])=(0、9)、(3、8)、(6、7)、(9、6)の4通りがありますが、条件にあてはまるのは、([い]、[う])=(9、6)の1組です。

問題4 「規則の和」の求め方は、「奇数番目の整数には1をかけ、偶数番目の整数には3をかける」ことなので、場所を入れかえた2つの整数が2つとも奇数番目の整数、または、2つとも偶数番目の整数の場合は、入れかえる前と入れかえた後の「規則の和」は変わりません。場所を入れかえる前と入れかえた後の「規則の和」は等しくなかったので、選んだ2つの整数は、1つが奇数番目の整数、もう1つが偶数番目の整数とわかります。

次に、「規則の和」は、場所を入れかえた2つの整数の「規則の和」だけ変わり、入れかえなかった8つの整数の「規則の和」は変わりません。そこで、入れかえた2つの整数の「規則の和」について考えると、入れかえる前の「規則の和」は(奇数番目×1+偶数番目×3)、入れかえた後の「規則の和」は(偶数番目×1+奇数番目×3)になります。また、「規則のあまり」は等しいので、「規則の和」の一の位の数は変わりません。つまり、「規則の和」は、場所を入れかえる前後で10小さくなるか、10大きくなるかです。

(1)「規則の和」が、場所を入れかえる前後で10小さくなる場合
 入れかえる前の「規則の和」が大きく、入れかえた後の「規則の和」が小さいとき、(奇数番目×1+偶数番目×3)-(偶数番目×1+奇数番目×3)より、(偶数番目×2-奇数番目×2)だけ「規則の和」は小さくなります。(偶数番目×2-奇数番目×2)=10より、(偶数番目の整数-奇数番目の整数)=5となる組み合わせは、7と2です。

(2)「規則の和」が、場所を入れかえる前後で10大きくなる場合
 入れかえる前の「規則の和」が小さく、入れかえた後の「規則の和」が大きいとき、(偶数番目×1+奇数番目×3)-(奇数番目×1+偶数番目×3)より、(奇数番目×2-偶数番目×2)だけ「規則の和」は大きくなります。(奇数番目×2-偶数番目×2)=10より、(奇数番目の整数-偶数番目の整数)=5となる組み合わせは、9と4、6と1です。

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問題1 「規則の和」78、「規則のあまり」8

問題2 [あ]=6
(求め方)「規則の和」は、75+[あ]×3となる。また、「規則のあまり」が3なので、「規則の和」の一の位の数が3になり、考えられる「規則の和」は、75+[あ]×3=93より、[あ]=6になる。

問題3 ([い]、[う])=(4、1)、(7、0)、(8、3)、(5、4)、(9、6)

問題4 7と2、9と4、6と1 

【朝日小学生新聞 2016年6月8日(水)掲載 】