直前期に向けた取り組み 達成感を自信につなげる

まとまった時間をとることができる冬休みは、勉強に集中できる絶好の機会です。目前にせまった「本番」に向けて、どのように過ごすと弾みがつくのでしょうか。(編集委員・大島淳一)

基本の復習で手ごたえ確認

すでに2018年度の中学入試がスタートしている地域もありますが、首都圏の場合、1月10日から埼玉県にある学校で本格的に始まり、20日から千葉県、2月1日からは東京都と神奈川県にある中学といった流れになっています。関西地区の2府4県(京都府、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県)は1月13日が統一開始日です。

この時期からの受験生にとって大切なのは、勉強に対して「達成感」を味わうことです。

基礎や基本を見直し、理解が不十分だと感じる単元や分野を復習するのが一つの方法です。使ってきたテキストやノートを見直すと「取り組むべき勉強は、きちんとやってきた」と、手ごたえを確かめることができます。

「問題集を1冊、完ぺきに仕上げてみよう」などと具体的な目標を立てるのもいいかもしれません。クリアすることができれば、自信をもって本番に臨めるでしょう。

難易度が高い問題集を新たに購入し、本番の直前に取り組むのは避けたほうがよさそう。ただし、社会や理科の暗記事項、国語の知識分野などを確認するため、要点がコンパクトにまとめられた薄めの問題集を利用するのは効果が期待できます。「わかるぞ!」「答えられる」という問題が多ければ多いほど、着実に力が高まっていることを実感できます。

受験生の多くは冬休み中、過去問(実際の入試問題)の演習をくり返しますが、この取り組みにも「確認」の意味合いがあります。「○%の食塩水△グラムに、□グラムの水をくわえると何%の食塩水になりますか」といった算数の一行問題などは、過去問の演習で類題を数多くこなすことで「こう考えれば、すぐに答えが出る」と解き方の精度を高められます。

国語の場合、本番で問題をみたときに「こんな出題なんだ」とおどろくことがないよう、受験校の出題傾向や出題形式を必ずチェックします。

受験校の数によってもかわりますが、少なくても第3志望校ぐらいまでは読解問題の素材文(本文)を読んでおきます。あらかじめ目を通しておくと、長さ(分量)に対する抵抗感がなくなり、読むときのこつもつかめます。

試験開始にあわせて朝型に

塾に通う受験生の場合、冬期講習を受けるのが一般的です。講習は過去問の演習とその解説が中心。受験する学校でよく出るタイプの問題をとり上げるときは「授業中に『もの』にする」と取り組みます。

もちろん、受験校以外の問題であっても同じように集中。たとえば算数の「速さ」の問題の場合、一つひとつ式を立てて答えを出す方法や、比に注目して解く方法などがあります。いろいろな問題にあたることで効率のいい解き方に気がつくきっかけになります。

追い込みの勉強にがんばる一方、生活面にも気を配ります。 受験生はこれまで、夜遅くまで勉強に取り組んできましたが、入試の開始時間を目安に、朝型の生活に切り替えます。頭がしっかり働き出すのは、起きてから2時間ぐらいたってから、ともいわれています。午前9時から試験が始まるなら会場までの移動時間も考えて午前6時ごろに起きることを目安にします。

寒けや熱っぽさを感じたら、その日の勉強をはやめに切り上げます。たとえ風邪などを引いたとしても、あせったりしないように。これまで努力を重ねてきたのですから、1日や2日ぐらい体を休めたとしても、大きく力が落ちることはありません。病院などで診察してもらい、しっかり休養します。

【朝日小学生新聞2017年12月24日 掲載】