夏休みの過ごし方は? スケジュール管理をしっかり

もうすぐ夏休みがやってきます。受験生にとって、この時期のがんばりが入試に影響してきます。どのように過ごせばよいか、臨海セミナー中学受験科の辻村健朗さんに聞きました。(高見澤恵理)

規則正しく、勉強を習慣化

長い夏休みは、時間があるがゆえにスケジュールをしっかり立て、見直していくことが大切です。見通しがあまいと消化できず、あっという間に夏は終わってしまいます。「受験は時間とのたたかい」ということを、意識しましょう。
臨海セミナーでは、夏休み中は塾に4日通って1日を調整日というペースで、30分刻みの1週間のスケジュールを立てさせています。たとえ集中していても、決めた時間(長くて1時間)以上は続けずに、休憩時間を必ずとります。1日の終わりにふり返りの場面をつくり、1週間単位でも反省やスケジュールの修正を重ねることをすすめます。

なかには、「こんなにやった」という達成感から好きな科目ばかりをやりがちだったり、勉強の予定をつめこみすぎて早い時期から計画がくずれてしまったりする子も見受けられます。重要なのは、勉強量より、生活のなかで規則正しいリズムを作り、勉強を習慣化していくことです。

例えば、夏の朝は日がのぼるのが早く、日中よりすずしいため、漢字や計算など頭を動かす勉強を習慣化するのに最適です。入試の多くが午前9時ごろから始まるので、それに合わせて午前6時ごろには起きていたいものです。夏に早起きの習慣をつけ、歯みがきのように「やらないと気持ち悪い」と、勉強もルーチン化していくとよいでしょう。
朝一番で頭を動かしたあとは、入試開始の時間ごろから国語の文章題や算数の複雑な問題に取り組んでみましょう。午前中の体力がある時間に集中し、つかれが出てきたら理科や社会の暗記に切りかえるなどめりはりをつけると、よいペースがつかめると思います。

あいまいな分野を残さない

夏の時期で大切なのは、まんべんなく復習することです。夏休みが終わると過去問(実際の入試問題)の演習が始まり、弱点が克服できているかが鍵になります。得点源になる得意分野も、より強化していきましょう。気分によって勉強するのではなく、穴のない学習を心がけます。

どの教科も、あいまいなところを残さないようにします。国語は文法を見落としがちで、夏休み以降はなかなか取り組む時間がとれません。算数はいろいろな問題に挑戦して知識をたくわえることで、わからない問題が出ても工夫して解答できるようになります。
 理科は例えば「カルデラ」が何で、どう出来ているのかなど、明確に説明できるようにしましょう。社会は重要な出来事の年号や用語だけでなく、起きた場所や社会背景など、歴史と地理を関連させると効果的です。
 大人がうまく声をかけ、子どものやる気をのばしたり、体調を管理したりすることも大切です。家庭での会話のなかで「入試まであと何日か」を意識させたり、空調などの温度管理にも気配りしたりするとよいでしょう。

4・5年生も計画性を

4・5年生にとっても、夏休みは1学期と2学期をつなぐ大切な時期です。早起きなどの生活習慣が身につけば、受験にも有利です。

おすすめは、4年生は実験教室に参加するなど、教科書からはなれて勉強に興味をもつ機会を作ることです。5年生は難しくなった学習内容を総復習するとともに、学校説明会に行って受験のイメージをふくらませるなど目的意識を高めていきます。

「夏の間がんばれた」という手ごたえは、根拠のある自信になり、よい結果につながります。計画性をつちかうことは中学受験後の人生にもつながります。大人がサポートしながら、充実した夏休みを過ごせるようにしましょう。

【朝日小学生新聞2017年7月9日 掲載】