モチベーションを上げるには 一段一段、確実なステップを

6月も半ばに差しかかりました。受験を考える6年生の中には「入試はまだまだ先」と、やる気(モチベーション)がなかなか上がらない人もいるかもしれません。そんな場合、どうしたらよいか、栄光ゼミナール入試サポート部の山中亨さんにアドバイスしてもらいました。(今井尚)

手近な目標を準備していく

6月のこの時期、モチベーションが上がらないのは、よくあることです。女子には計画性がある子もいますが、男子の中には、受験が間近にせまらないと、やる気にならない子がいるのも確かです。

いま一つモチベーションがわかないのは「普通のこと」ととらえるとよいでしょう。ただし、保護者にとってそんな現状は、やきもきするものです。
最終的な目標校名を挙げて、「この学校に行きたいんでしょ?」などといってみても、子どもは具体的に何をしたらよいかわからず、やる気にはつながらないままだと思います。大切なのは、もっと近いところに目標となるハードルを用意することです。

勉強面では、各塾などで行われる模擬試験(模試)を一つの目標とすることをおすすめします。
何点とれるか、合格可能性はどれくらいか、といった目標ではなく、「理解しているはずの問題でどれだけミスしないか」ということを目標にしてもよいでしょう。今まで取り組んできたことに対しての「効果測定」を用意することで、目の前の目標とするのです。

何度か模試を受ける中で実際にミスが減っていくのであれば、保護者は目標達成という点を評価し、十分ほめましょう。逆に、今のうちに模試の中で新たな課題を見つけたのなら、それがそのまま子どもにとっての「夏の目標」になります。

模試では「第1志望の合格可能性80%以上」などと、親が最初から具体的な数値目標をかかげてしまうと、子どもは何に手をつけてよいかわからず、結局何もやらないということが起きかねません。保護者は子どもに一段一段、階段を確実に上らせることが大切なのです。

遠くの目標ではなく、手近な目標をその都度準備していくこと。それはモチベーションを維持する上でも、今後、子どもたちが最終的な目標が見えてきたときにゴールに向かって自分で走っていくためにも、必要な練習だと思います。

学校見学も気持ちが高まる

学校見学に行くのもよいことです。事前に電話などで予約することで見学を受け付ける学校も、最近増えてきています。部活動などで先輩を見ることで、気持ちが高まる子もいます。中学生になったら待っている生活を、今からイメージできるのも利点です。

保護者の不安やイライラは、子どもに伝染するものです。保護者は悩みや不安をあまりためこまず、家庭内で話し合ったり、塾の先生や、すでに受験を経験した先輩の保護者に相談したりするのもよいかもしれません。
保護者は「デン」と、大きく構えていることが大切なのです。

【朝日小学生新聞2017年6月18日 掲載】