中学受験 本番までの1年 合格めざし、流れをおさえる

2018年度の中学入試をめざす受験生は来春に向けてスタートを切りました。どの時期にどのようなことに取り組むと、志望校の合格に近づくことができるのでしょうか。本番までの1年を見わたし、流れをまとめました。(編集委員・大島淳一)

入試までの道のりを大きく、前半・夏休み・後半・直前の四つに分け、それぞれについてポイントを挙げてみます。

前半 基礎固めで土台

 前半はこの時期から夏休みが始まる前まで。勉強では基礎を固めることを心がけます。本番に近いレベルの問題を解くときの「土台づくり」と考えます。
 塾に通っている場合、授業の難易度が上がり、復習などにあてる時間も長くなりがち。スケジュールを練り、しっかり勉強に取り組む姿勢が欠かせません。
 算数ではこれまでのテストを見直し、のびなやんでいる単元を見きわめます。注意したいのが「比」。線分図をかいて解く問題はもちろん、図形の面積比を求めるなど、さまざまな場面で利用します。苦手な場合、「分数で示された比をかんたんな整数であらわす」など、基本的な問題をくり返すことが攻略の近道です。
 国語は5年生までに習った漢字を身につけます。実際の入試で知識分野の出題を取りこぼすと、残念な結果につながりかねません。
 志望校選びも大事です。特に第1志望校は夏休み前をめどに、ある程度しぼりこみます。意中の学校について「いきたいのはなぜか」「どのような勉強をしたいのか」を家族で話し合い、説明会にも足を運んで校風を確かめます。

夏休み 弱点とらえ克服

 夏休みは苦手な単元の克服に力を入れます。そのままにしておくと、志望校対策に取り組む秋からの勉強が思うように進まないかもしれません。
 夏期講習が始まると時間をやりくりするのが大変で、苦手対策を後回しにすることも……。そうならないよう、夏休みの前に「この日はこの単元の勉強に時間をあてる」と、具体的に計画を立てておきます。半年分のテストなどをふり返り、どこでつまずきやすいのか自分の弱点をとらえておくと、効率よく復習できます。

後半 模試と過去問

 後半は9月から冬休み前まで。この時期のがんばりが、合格に結びつくといわれています。
 模擬試験(模試)を受ける機会も増え、月に1、2回ほどのペースになります。成績表には出題の分野別に正答率が示されています。正答率が高いのにミスした問題は、なぜまちがえたのか必ず原因をつきとめます。その積み重ねが、理解の「穴」を減らすことにつながります。

 志望校を視野に入れて応用力を高める取り組みもスタート。柱の一つが過去問(実際の入試問題)の演習です。出題傾向をとらえ、よく出る単元のうち、弱点と感じる部分を集中的に補強します。
 こうした勉強に力を入れる一方、実際に受験する学校もそろそろ決めます。模試の成績の推移や過去問を解いたときの手応えが判断する材料になります。

直前 本番に向け準備

 直前は冬休みから本番まで。過去問の演習をするときに得点すべき問題を見きわめたり、見直しの時間を設けたりするなど、実際の入試を意識した勉強に力を入れます。
 この時期でいちばん大切なのが、本番に向けて生活のリズムをととのえ、体調を管理すること。新しい問題集に取り組むのではなく、使い慣れたテキストを利用して仕上げの勉強に取りかかります。

【朝日小学生新聞2017年3月19日 掲載】