国立、私立、公立中高一貫校 特色をおさえて志望校選び

新学期が始まります。来春の中学受験をめざす新6年生や、その家族は気持ちが高まっているかもしれませんね。第1志望校や併願校選びもそろそろ、現実的なものにかわります。具体的な進路を考えるとき、中学にはどのような種類があるのかをとらえることが大事です。入試科目についても中身をおさえておくことが欠かせません。
(編集委員・大島淳一)

「研究」「建学」「独自の取り組み」

中学は「公立」「国立」「私立」「公立中高一貫校」にわけることができます。このうち、原則として試験を受けずに進学できるのは地元の公立中学。そのほかの場合、筆記試験や作文、面接などを受け、その結果で入学できるかどうかが決まります。これが中学受験(受検)です。
 受験(受検)したうえで入学する中学の特色をみてみましょう。
 国立中学は、教員らの養成を目的とする大学(学部)の付属学校。カリキュラムのあり方を考えるなど、教育にかんする研究を進める場でもあります。東京・筑波大学附属駒場中などのように大学受験で成果を出す学校もめだちますが、受験対策を教育の柱にしているわけではありません。付属高校がない学校もあり、そうした国立中学に進んだときは高校を受験します。


 私立中学は「建学の精神」「教育の理念」を、より明確に打ち出しているのがいちばんの特徴。「こんな人物に育てたい」という設立者らの思いを実現しようと、各校はそれぞれの考えに沿った教育活動をとり入れています。
 中学から入学すると6年間の一貫教育を受けることができます。コース制や選抜クラスの設置など、さまざまなカリキュラムを編成しやすいことも特色の一つです。
 公立中高一貫校は各校が独自の課程を打ち出し、安い費用で教育を受けることができます。大学受験にむけて、生徒の学力アップを具体的な目標に掲げる学校もあります。入学するために受けるのが「適性検査」。私立中学などにくらべると募集人数が少なく、倍率が高くなりがちな学校が多数派です。
 地元の公立中学にも多くのメリットがあります。さまざまな環境の生徒が集まることから、周りから刺激を受けることができ、思いやりの気持ちやたくましさをはぐくめるといいます。

科目によって配点にちがいも

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入試科目についてもみてみます。
 首都圏の私立中学は国語・算数・理科・社会の4科目が主流です。国語・算数の2科目や、2科目あるいは4科目から選択して試験を受けるところもありますが、難関校や上位校のほとんどは4科目の試験を実施。関西地区の場合、国語・算数・理科の3科目もめだちます。
 科目によって配点が異なる学校もあります。2016年度の場合、埼玉・浦和明の星女子中は国語・算数がそれぞれ100点、理科・社会がそれぞれ50点(計100点)、神奈川・浅野中では国語・算数がそれぞれ120点、理科・社会がそれぞれ80点といった具合。3科目の兵庫・灘中は入試が2日間あり、国語は1日目が80点、2日目が120点、算数は2日とも100点、理科は1日目だけで100点の配点でした。4科目とも配点が100点の神奈川・慶応普通部では筆記試験のほかに面接による試問と体育の実技がありました。


 今春の入試では、2020年度からの大学入試改革で重視される力をみる試験がぐんと増えました。受験生の思考力や表現力をみるタイプで、「思考力入試」や教科横断型の「適性検査型入試」などがその一例。来春の入試でも新たに実施する学校が増えそうです。

【朝日小学生新聞2016年4月3日(日)】