新6年生の心構え 「受験生なんだ」と自覚する

2017年度の中学入試をめざすみなさんは、来春の合格をみすえて新たなスタートを切りました。塾では新6年生むけのカリキュラムがはじまり、春期講習に通う人も少なくありません。「がんばろう」と意気ごむ一方、勉強の難易度が上がり、「壁」を感じることも。この1年を乗り切るため、どんな心構えで「いま」をすごすことが大事なのでしょうか。(編集委員・大島淳一)

本番までの流れをイメージ

新6年生のなかには「受験はまだ先のこと」「そのときがくれば、勉強するようになるだろう」と考えている人がいるかもしれません。でも、来春の入試までの流れと照らしあわせてみると、そうのんびりと構えてはいられないことがわかります。
 これからどのようなことに取り組むのか、本番からさかのぼってみましょう。
 みなさんが住んでいる地域によってちがいはありますが、首都圏の受験生は来年の1月から試験を受けはじめ、2月に本命の学校にいどむというのが一般的。関西地区の受験生は1月中旬に試験を受けるのが主流で、どちらのエリアもいまから大体10か月後に本番をむかえます。
 第1志望校や受験する学校を決めるとき、力の伸び具合や合格の可能性なども念頭におきます。それらをとらえるための合格判定用の模擬試験(模試)は夏休み明けから本格的に始まります。秋以降に過去問(実際の入試問題)の演習などで応用力を高めるため、夏休みは土台となる基礎を固めます。いまから4か月後ぐらいですね。
 こうしてみると「あっという間に入試の時期がくる」と感じるかもしれません。でも、あせりは禁物です。本番からさかのぼったのは、これからの取り組みと、その道筋やねらいをはっきりさせることが目的の一つ。時期によって勉強の目標が大きくかわることにも気がついたと思います。いちばんの目的は「自分は受験生なんだ」と意識するきっかけにするためです。

勉強する目的を明確にして

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受験生はこれまでの数年間、塾に通ってきた人が多いのではないでしょうか。低学年のころから通っているという受験生もいるでしょう。もちろん志望校の合格をめざしてのことにちがいありませんが、長く塾に通うことで、いつの間にか「通うこと」が目的になるケースがあります。
 目的がぼんやりしたまま塾に通いつづけても、なかなか力は伸びません。受験生であると自覚することは塾に通ったり、勉強に取り組んだりする意味や目的を改めて確認することに結びつきます。
 でも、この時期から毎日へとへとになるまで勉強に取り組む必要はありません。最初から力を出し切っていたのでは、つらい場面に出くわしたときにそれを乗りこえる力を発揮できなくなる心配があります。
 春は合格を手にするために、気持ちの準備を整える時期と考えるのがおすすめです。
 そのためには生活にめりはりをつけることがポイントの一つです。
 これから勉強以外のことにあてる時間がぐんと少なくなりますが、その時間を充実したものにする意味でも、勉強するときはより集中して取り組みます。長い時間遊んだあとなどは「その分をきちんと取りもどそう」と身を入れてがんばります。
 計画は勉強を中心にして練りますが、夏休みの前までは勉強だけがぎっしりつまったものにならないようにします。これまで何となくすごしていた時間を勉強時間にすることからはじめてみるのが効果的。だんだんと増やしていくのがこつです。

【朝日小学生新聞2016年3月20日(日)】