模擬試験の活用術

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来春の中学入試に向けて、そろそろ大規模な模擬試験(模試)が実施されます。本番に似た雰囲気に慣れたり、解けなかった問題を復習して苦手分野を克服したり、模試を受ける目的をしっかりおさえることが「合格」には欠かせません。上手な活用方法をまとめました。

模試を受けるメリットの一つが、本番と似た雰囲気でテストを受けられることです。緊張感が高まるような状況でも、普段通りの力をしっかり発揮できるように練習する機会ととらえます。

慣れないうちは「誤ったもの」を選ばなければならない問題で「正しいもの」を選んでしまうなど、ケアレスミスを重ねることがあるかもしれません。そうした経験から、緊張したときにどのようなミスをしやすいのかを知ることが大事です。

解答ペースを習得、弱点の補強も

模試は制限時間内に手際よく解答するための練習にもなります。何回か受けるうちに「必ず得点したい問題」「時間に余裕があったら取り組みたい問題」「難易度が高そうなので、解けなくてもしかたがない問題」を見きわめる力を高め、時間内で解答するペースを身につけます。

「試験開始」の合図と同時に大問1から解くのではなく、まずはどんな出題になっているのか全体に目を通します。得意な分野(単元)の問題から取りかかり、「難しいかな」と感じた問題は後回しにするのが鉄則です。

成績表の点数や偏差値を見て「いい結果だった」「ダメだった」で終わってしまう受験生もめだちます。しかし、重視したいのは数値で示される偏差値などよりも、自分がどんなところを苦手にしているのかを確認すること。そのために欠かせないのが復習です。

まちがえたり、解けなかったりした問題を洗い出して「問題をきちんと読めば解けた」「解法をしっかり身につけておけば解けた」「応用的な力を高める必要がある」などとチェック。苦手な分野がわかったら、類題をくり返し解いて、必ず解法を身につけます。

復習で、特に優先したいものがあります。「全体の正答率が高いのに、自分が解けなかった問題」です。その部分を補強しないと、ほかの受験生との点差をうめることができず、本番で苦戦する心配があります。

成績の推移を把握

 これから入試本番まで数多くの模試が実施されます。塾に通っている場合、その塾が実施する模試を軸にするのが基本。月1回程度のペースで受けるのが目安です。

力が伸びているかどうかをとらえるには、ほぼ同じ母集団での成績の推移をおさえることが欠かせません。「今月は○○の模試、来月は□□の模試、その次は……」などと、受ける模試を次々にかえずに、何回か同じ模試を受けるなかで力の伸び具合を見きわめます。そして、過去問(実際の入試問題)との相性も加味して、最終的に受験する学校を絞りこみます。

公開模試の場合、受験生が試験を受けている間に保護者向けの説明会が開かれることがよくあります。その模試の出題のねらいや勉強のポイントを紹介するだけでなく、入試動向や併願校を選ぶときの注意点なども解説します。最新の情報を手に入れる機会と考え、参加するのも効果的です。

 

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大島淳一のプロフィル
朝日小学生新聞の学習欄および受験情報欄のデスクで、編集委員も務める。
専門分野は中学・高校受験の時事問題対策。