来年度から5、6年生で「教科化」 英語、どう向き合う?

来年の4月から、小学校で本格的に「英語」がとり入れられます。学校によってはすでに実施しているところもあります=メモを見てね。どのような心構えで取り組むといいのでしょうか。NHKラジオ「基礎英語2」の講師を務める明海大学の高田智子教授(英語教育)に聞きました。(編集委員・沢辺雅俊)

お茶の水女子大学、アメリカのボストン大学大学院、ニューヨーク大学大学院で学ぶ。現在は明海大学教授。NHKラジオ「基礎英語2」の講師も務める。

楽しみながら「気づき」重視

――新学習指導要領では5、6年で英語が「教科」になり、小学校で600~700語を学ぶなど「高度」になる感じですね。

高度になるというよりも、これまで「文字はアルファベットに触れる程度」と慎重だった姿勢が、ゆるめられたという印象です。国際的に見ても単語数もひかえめです。ある調査では中国、韓国、台湾の小学校の英語の教科書で共通して出てくる単語数は千近く。700語といっても、聞いてわかる・読んでわかる(話せなくても書けなくてもいい)「受容語彙」と、話せる・書ける「発信語彙」をあわせた数です。

――小学生は、どう取り組んだらいいですか。

授業は、英語を使って先生や友だちと活動することが中心です。楽しみながら積極的に参加しましょう。実際に使って知識を定着させていくのが重要です。

100パーセントわからなくても気にしない。聞きつづけていると、何となく意味がわかることが多いからです。授業では同じ表現をくり返し聞いたり、話したりするうちに、あるパターンに気がついたり、日本語とのちがいを発見したりするでしょう。その「気づき」を大事にしてほしい。たとえば「scientist(科学者)やpianist(ピアニスト)といった具合に『人』にかかわることはistで終わる語が多い」と気づきます。これらの気づきが中学で知識として整理されると、納得するはずです

日常で触れる機会をたくさん

――ほかにアドバイスはありますか。

教室のなかだけで、あるレベル以上の力がつくとは考えないほうがいい。英検2級以上の合格者では、テレビやラジオの番組など、教室外で勉強する人の割合が高いという調査もあります。生涯にわたって主体的に学ぶ態度が望まれます。

日常でも英語に触れる機会はたくさんあります。駅にはさまざまな英語の表示があり、アナウンスも耳にします。「~car No.4~」と聞いて「carって車両にも使うんだ」と気づくこともあるでしょう。生の英語に触れることで、どんな場面で使われるのか、わかるようになります。

――保護者は、どう向き合えばいいのでしょうか。

子どもが英語に触れる機会をたくさんつくってほしい。その意味でラジオなどの語学番組はおすすめです。ストーリーのおもしろさに引きこまれ、家族で聞きつづけるという例が少なくありません。小学生は「基礎づくり」の時期。「○級取得」など、やみくもに実利を求めないことです。

【朝日小学生新聞2019年6月28日 掲載】