ニュースを理科の視点でとらえる

日々のニュースを題材に理科を学ぼう。朝小で今月からスタートした「ニュースで深ぼり理科」(1週おきの土曜日に掲載)。東京・早稲田実業学校(早実)初等部の宮田新作先生が解説しています。世の中の動きを「入り口」にする意義や、紙面の活用法について聞きました。(編集委員・沢辺雅俊)

宮田新作
筑波大学で生物学、同大大学院で環境科学を専攻。早稲田大学大学院の科学技術ジャーナリスト養成プログラムでも学ぶ。2010年から早実初等部で理科専科教諭。

理科ニュースを毎日つくり、配布

――ニュースと理科は、どう結びついていますか。

「ブラックホール」「はやぶさ2」「プラスチックごみ」「インフルエンザ」……。こうした大きなニュースは、いずれも科学に関連しています。「○○大臣が辞任」のような話題もありますが、ニュースの大半は科学にかかわりがあるか、その知識をもとに考えなくてはならないものです。

「恵方巻きの食品ロス」のような話は経済的な面に重きが置かれがちですが「賞味期限とは」「なぜいたむのか」など理科にもかかわります。科学が世の中でどう生かされているかを知るためにもニュースに興味を持つことは大事です。

――学校ではどのような取り組みをしていますか。

大人向けの新聞から毎朝、記事を選び、解説や課題を書いた「今日の理科ニュース」をつくっています。それを5、6年生に配っています。その日のニュースを、その日のうちに持って帰るのがポイント。子どもたちからは「授業(内容)とつながった」、保護者からは「子どもといっしょに学び直した」という声を聞きますね。

――家庭でニュースと理科をつなげる方法があれば教えてください。

子どもは知識の引き出しがそう多くないので、ニュースと理科の関連を見いだし、自力で広げていくのは難しいと思います。まずは朝小の「ニュースあれこれ」をしっかり読んでみましょう。さまざまなニュースがのっているので、そこを手始めにします。

同じ目線で深ぼりして

隔週ですが「ニュースで深ぼり理科」もおすすめ。学校の授業に合うよう、進み具合も意識して題材を選んでいます。

――家庭で取り組むこつはありますか。

「ニュースで深ぼり理科」は、家族で読んでほしいですね。保護者は「教えこまないと!」という目線になったり、まったくかかわらなかったりしがちですが、同じ目線で共感してほしい。「○○って何だっけ?」と、子どもといっしょに調べてみてください。

そしてニュースを読み解く力をつけてほしい。背景や、ほかのできごととのつながりも理解したうえで「これっておかしくない?」と自ら問いを立てられるようになればいいですね。

【朝日小学生新聞2019年4月26日 掲載】