時事問題に関心を 入試で頻出、対策に新聞を活用

世の中の動きを題材にした「時事問題」は中学入試でよく出題されます。その傾向やニュースに親しむための「こつ」について、時事問題にくわしい早川明夫さん(文教大学生涯学習センター講師)に教えてもらいました。2019年度の入試に出そうなテーマも紹介します。(編集委員・沢辺雅俊)

直接・間接…出題は2種類

毎年、首都圏の私立・国立中学を中心に100~120校の出題を分析しています。社会は8~9割、理科は3割弱の学校で時事問題が出されています。

出題のタイプは大きくわけると2通り。名称などを直接問うタイプと、あるニュースや出来事を間接的に取り上げて、関連する学習内容を問うタイプです。

たとえば「2017年に世界文化遺産に登録された沖ノ島は何県?」というのが直接問うタイプ(正解は福岡県)、「選挙権をあたえられるのが満18歳以上になった」という「選挙権年齢の引き下げ」を切り口にして、選挙権の拡大の歴史などを出題するのが間接的に問うタイプです。

2019年度の入試なら、この夏ぐらいまでのニュースが出題のテーマになるのが一般的。でも、10月に発表があるノーベル賞や秋以降の大規模な自然災害、注目を集めそうな天体・宇宙関係、科学的な業績などが題材になる場合もあります。2018年や19年を基準に「○年前」にあった出来事などから出題されることも考えられます。

ニュースから世の中を理解

ニュースにふれることで、さまざまなものの見方や考え方をつちかうことができる――。これがニュースに関心をもつべき理由です。これからの時代は、いろいろな国や地域の人と出会う機会が増えます。いまのうちに多様な見方を理解しておく必要があります。

小学生もやがては政治の主人公、つまり「主権者」になります。基本的な知識や見方を身につけておくことが欠かせません。

世の中の動きを理解するために、うってつけの材料がニュース。とくにおすすめしたいのが新聞です。インターネットと異なり、紙の新聞を開くと、関心がなかった事がらでも目に入ってきます。

新聞の見出しを1面だけでもいいので読んでほしいですね。一番いいのは家族で話題にすること。どの記事が印象に残ったか、それぞれが話すと、家族の結びつきが深まるきっかけになるのではないでしょうか。

新聞を活用すると、時事問題に強くなるだけでなく、語彙が豊富になり、読解力も高まります。

【朝日小学生新聞2018年9月28日 掲載】