受験生、今月やること ここまでやった自信を持つ

中学受験をする6年生は、入試本番が近づいてきました。この時期、「新しいことはやらず、『ここまでやってきた』と自信を持つことが大事」と、日能研学園前校(奈良市)教室長の伊藤典之さんは話します。(中塚慧)

苦手の理由を探ってみる

来春の中学入試は、関西では1月18日から、東京・神奈川では2月1日に始まります。

「無計画に過ごすと、刻一刻と時間はたっていくだけ。得意科目はどんどんのばし、苦手科目は『致命傷』をつくらないよう、作戦を立てましょう」と伊藤さん。これまでの過去問(実際の入試問題)の演習から、出される問題の傾向は、みなさん、ある程度わかっているはず。それと自分の学習の進み具合をすりあわせながら作戦を考えます。

本人、保護者が塾の先生と話し合い、弱点を挙げていきます。新しいことには手を出さず、今までやってきたことに自信を持てるようにしましょう。

「苦手分野を克服すればいい」とよくいわれますが、伊藤さんは「多くの子にとって、きらいな分野をやることほどやる気が下がるものはない。なぜ苦手になったのかを知ることが大事」と指摘します。過去のテキストをふり返ると、「ここがわからなかったから、つまずいた」と見えてきます。すると、「そこまでいやな単元じゃなかった」と気づけるかもしれません。苦手な単元の入り口の問題を復習して、「致命傷をつくらないこと」が大事です。ふだんの勉強に加え、5年生で使ったテキストをやり直す学習も効果的です。

算数で、設問(1)から(3)まであり、(1)の値を使って後の問題を解いていくものは、(1)だけでも取れれば致命傷にはなりません。「苦手なのはわかっている。でも半分さえ取れれば、他の科目でカバーできる」などと事前に意識することが大切です。

解説を読んでもわからないような場合は、「捨てていい問題」です。今さらできるようにはなかなかなりません。でも、算数で途中式まで書けるようなものは、取るべき問題です。計算ミスや問題文をよく読んでいないなど、まちがいのパターンに気づき、得点できるようにする。そうすると得点力は変わってきます。

根拠を示して声をかける

伊藤さんは保護者に向け、テストなどで点数が悪かったときは「よかったね、入試じゃなくて」と言うようにすすめます。はげます場合は、根拠を示すこと。不安になる子に「大丈夫」とだけ言っても、響かないでしょう。「国語の記述問題、正解にはならなかったけど全部書けたね」などと、根拠を示して声をかけることが大切です。

冬休み中はペースをくずさないように、夜寝る時刻を固定しましょう。寝る時刻を午後11時と決めたら変えないこと。「夜ふかしして勉強しても、効果は上がらない。無理にがんばりすぎることが、生活リズムをくずす原因になります」

【朝日小学生新聞2019年12月6日 掲載】