1月入試の時事問題 コロナ 様々な切り口で出題

2021年度の中学入試は、関西地区の中学ではひと区切りつき、2月1日から東京都や神奈川県にある学校でスタートします。これまでに入試をおこなった学校では、どのようなテーマの時事問題が出たのでしょうか。調べてみました。(編集委員・大島淳一)

「三つの密」、感染症と歴史/菅首相の就任/豪雨や台風

感染が拡大する一方の新型コロナウイルス。時事問題でもいろいろな切り口で取り上げられています。複数の学校で出題されたのが「三つの密」。函館ラ・サール中(北海道)では「換気の悪い□□空間」「多数が集まる□□場所」「間近で会話や発声をする□□場面」と示し、空欄にあてはまることばを記述させました(順に密閉・密集・密接)。政府の支援策について出題した学校の一つが大阪星光学院中(大阪)。あやまっている説明を答える問題で「全国の企業や地域の自治会に大規模な団体旅行の実施を呼びかけて、観光地の活性化を目指した」を選ばせました。

病気(感染症や疫病)と歴史を結びつけた問題もよく出ています。神戸女学院中学部(兵庫)はペスト菌を発見した日本人の医学者として「北里柴三郎」を記述。日本でも流行したコレラに関連し、大阪(大坂)に適塾を開いた蘭学者「緒方洪庵」も答えさせました。

理科で「ウイルス」を出題したのが昭和学院秀英中(千葉)。抗生物質が細菌による感染症には効果がある一方、ウイルスによる感染症に対して有効に作用しない理由として「抗生物質は細菌の増殖を防ぐ物質であって、ウイルスの増殖を防ぐ効果がないから」を選ばせました。

安倍晋三前首相(内閣総理大臣)にかわり、菅義偉首相が就任したニュースも頻出。江戸川学園取手中(茨城)は新しい首相の名前を漢字で問い、東大寺学園中(奈良)は政権をになう与党を構成する政党を記述させました(自由民主党・公明党)。新内閣発足に関連し、内閣の説明に対する正誤問題もめだちました。あやまっているものとして「内閣総理大臣は、国務大臣を指名する」という説明を選ばせた獨協埼玉中(埼玉)がその典型です(「任命」する)。

理科では豪雨や台風をテーマにした時事問題も。開智中(埼玉)では九州地方から東日本にかけての広い範囲が大雨に見舞われた「令和2年7月豪雨」について出題しました。天気図をもとに当時の状況をふり返り、特定の場所で大雨が降りつづいた原因として「線状降水帯」を記述。避難場所に移動するのが困難で、自宅で避難行動をとる場合、どこにとどまるのが適切であるかも問いました(がけから離れた2階の部屋)。

【朝日小学生新聞2021年1月29日 掲載】