From灘 課題を共有してみんなで解決

灘中は4月の休校、5月の3週間のオンライン授業を経て、6月より再開されました。まずはクラスを半分に分けた「分散登校」でのスタートです。

灘中は1クラスが45人です。これを半分に分けたときの授業のあり方について、考えていく必要があります。オンライン授業も前例のないことでしたが、この「分割授業」も初めての試みです。どうすれば安心・安全なクラスづくりができるのか、グループワークはどうすべきか、オンラインとどう組み合わせるか……。答えのない課題が山積みです。

ふと、2月の高校の卒業式で自分が語った「自分という軸を持ちつつ、不安定な環境や予測不可能な状況を楽しんでいこう!」という言葉が頭をよぎりました。いまこの状況で「はたして自分はどこまでできているだろうか」と考えさせられます。予測不可能な状況にのみこまれて、学校中心の型にはまった授業づくりをしていないか、と。

灘にかぎらず、学校の主人公は生徒のみなさんです。学校はこれから「生徒の課題を中心に考えて、授業をデザインする」という原点に立ち返らねばなりません。そのためには、生徒のみなさんが「いまやりたいこと」「できなくて困っていること」をまっすぐ学校に伝えることが重要ですし、学校はそれができる雰囲気をつくっていく必要があります。

一人ひとりの課題を共有して、みんなで解決していく。今回の休校措置は、学校や授業の本来のあり方を考える機会になりました。

【朝日小学生新聞2020年6月12日 掲載】