From灘 エアコンで実感、科学の法則

最近までエアコンを冷房として使っていたのに、いつの間にか暖房として使う季節になりました。エアコンは室内機と室外機という二つの機械からできています。

「冷房」は室内の熱を取り除くことですが、熱はエネルギーなので消し去ることはできません。これを「エネルギー保存の法則」といいます。冷房では、室内機が熱を吸収して室外機に運び、室外機がまわりに熱を放出しています。

「暖房」は熱を生み出すことですが、これははるかに簡単です。電気ストーブ、電気ポット、ホットプレートなどでは、電流を流すと熱を発生させる電熱線により、「電気エネルギー」を「熱エネルギー」に変えて、簡単に熱を生み出しています。消費した電気エネルギーは、100%熱エネルギーに変わります。効率的ですね。

さて、エアコンの暖房はどうでしょう。エアコンにはモーターやポンプなど複雑なしかけがあり、それらの動作にも電気が使われます。電気ストーブに比べて効率が悪そうです。ところがエアコンを暖房として使うと、消費した電気エネルギーよりも多くの熱エネルギーが生み出され、電気ストーブより効率がいいのです。それは、電気から生じた熱に加えて、室外機が吸収した外部の熱も室内に運ばれるからです。

室外機は、外気より低温になることにより熱を吸収するので、室外機のまわりはものすごく冷えます。一度、暖房中に室外機に近づいてみてください。とても寒いですよ。

【朝日小学生新聞2019年11月22日 掲載】