From灘 「はした」って何?

似たような意味なのに、「算数」と「数学」で、ちがう言葉を使うことがあります。

12.354という小数を見てみましょう。この小数で、小数点より左側にある12を、12.354の整数部分といいます。そして、残りの0.354を、12.354の小数部分といいます。

分数でも同じように整数部分と小数部分が決められます。例えば、帯分数の3 4/7 の整数部分は3、小数部分は 4/7 です。

整数の小数部分は0と決めます。例えば、93の整数部分は93、小数部分は0です。このように、小数部分は0以上、1より小さい数になります。これらは、中学以降の数学で学ぶ人もいるかと思います。

さて、小数部分によく似た言葉が小学校の算数に出てきます。「はした」です。「はした」は小数部分と同じ意味で使うこともあります。「4mを基準の長さとすると、10mは4mの2倍と3倍との間の長さであり、2mのはしたがある」というように、基準の量ずつ測ったときに残る、基準の量に満たない量を「はしたの量」といいます。

「はした」は算数ではよく使われますが、中学以降ではほとんど使われません。小数や分数が理解できるようになるまでの、説明のために用意された言葉のように思います。

なお、「はした」という言葉自体は日本で古くから使われています。日常生活では、「はした」と同じ意味を持つ「端数」や「半端」の方がよく使われます。

【朝日小学生新聞2019年10月25日 掲載】