From灘 公式にとらわれずに解く

算数の文章題で見られる問題の一つに、速さの問題があります。次の問題を考えてみましょう。

「太郎は50mを9.3秒で走ります。次郎は100mを18.4秒で走ります。太郎と次郎はどちらが速く走りますか?」

走る道のりとかかる時間がそろっていないため、このままでは速さを比べられません。しかし、どちらか一方をそろえれば比べることができます。

「道のり÷時間」で速さを求める公式があります。この公式を使うと、太郎の速さは毎秒50÷9.3(m)で計算できます。これは太郎が1秒で走る道のりを表します。次郎の速さは毎秒100÷18.4(m)です。

このように速さを求めると、時間をそろえて、その間に走る道のりを比べられます。ただ、この二つの割り算の答えを比べるのは少し面倒です。

今度は走る道のりをそろえてみましょう。例えば、太郎が次郎と同じ100mを走るとしてみます。増えた50mを走るのにさらに9.3秒かかりますから、9.3+9.3=18.6(秒)となります。

これは、次郎が100mを走るのにかかる時間18.4秒より長いです。同じ道のりを走る場合、かかる時間が短い方が速いですから、次郎の方が速いことがわかります。

公式は便利ですが、時には使わない方が簡単な計算で理解できることもあるのです。

【朝日小学生新聞2019年5月10日 掲載】