From西大和 もののはかり方に歴史あり

江戸時代は今とはちがった道具を使い、ちがった単位ではかって売り買いしていました。例えば着物に使う反物類は1尺37.88センチの鯨尺で長さを測り、お茶や薬など軽量のものは、さおばかりなどで重さを量って取り引きしていました。最も多かったのは体積での取り引きです。

体積の単位は石、斗、升、合などがあります。1石=10斗=100升=1000合で換算されていました。最も使われていたのは升です。升という単位が登場したのは西暦700年ごろと記録されていますが、一升ますが全国統一の規格になったのは約千年後の1669年のことです。江戸幕府は升の基準を、縦横4.9寸(約14.85センチ)の正方形、深さが2.7寸(約8.18センチ)の64.827立方寸の直方体としました。庶民はこれを「ムシヤフナ(虫や鮒)」と覚えました。

すり切りしやすいように口のところに対角線の鉄の弦「弦掛」がついていて、約6万つぶのお米が入りました。正確な年貢の徴収にも活用され、江戸時代の約300年間の基準でした。明治時代にメートル法が導入され、1升=約1.8039リットルとなります。一升瓶はその名残ですね。

2018年11月に国際度量衡委員会でキログラムなど四つの基本単位のルールが変わりました。科学技術の進歩でより精密に、より安定的にはかることができるようになったからです。みなさんの身の回りにある「基準」。そのルールはどこからきているのかぜひ調べてみてください。きっと面白い歴史があるはずです。

【朝日小学生新聞2019年3月1日 掲載】