From灘 字数制限にこめられたメッセージ

今年の灘中学校の入試が終わりました。今回は国語の解答の字数制限について考えましょう。入試問題では、「~字以内」と字数や行数を指定されることがありますが、なぜでしょう。ここには大切な「出題者のメッセージ」がこめられています。

そもそも字数や行数はどのように決められるのでしょうか。記述問題を出題する際、出題者は解答に入れるべきいくつかのポイントをあらかじめ考え、それを要約して解答例を作っています。字数や行数はその解答例から定められるのです。

例えば、灘中の記述の解答欄は行で区切ってありますが、縦の長さは10センチメートル程度ですから、採点者に読まれることを考えると、一行に書ける字数はせいぜい15字前後でしょう。それに行数をかけたものが、理想の字数ということになります。

出題者は字数や行数を設定することで、受験生のさまざまな力を見ています。
①解答に入れるべきポイントを問題文から探せているか
②ポイントが複数ある場合、字数に応じて優先順位を考え、取捨選択できているか
③残ったポイントを、解答全体の構成を考えてまとめられているか

問題文の言葉を長々とぬき出して、読めないほどの小さな文字で書く人や、解答欄の指定の行数や枠を無視して答える人もいます。もう一度、「採点される」ということの意味を考えてほしいものです。

【朝日小学生新聞2018年2月11日 掲載】