From西大和 「興味・関心を生む「ひもづけ」」

興味・関心を生む「ひもづけ」

「この人のことをもっとよく知りたい!」と思わせる人物と最近出会いましたか。直接の出会いだけでなく、テレビや新聞などを通してでも、歴史上の人物でもかまわないです。

私は最近「花森安治」という人物に興味を持ちました。「暮しの手帖」という雑誌の初代編集長だった人で、一つ前のNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」でも、彼をモデルにした人物が登場しました。

なぜ私が彼に興味を持ったかというと、彼が旧制松江高校に通っていたと知ったからです。私も高校を卒業するまで島根県松江市で過ごしました。時代はちがいますが、同じ街で青春を過ごしていたと思うと、急に親近感がわきました。

人物だけでなく、さまざまなことに興味・関心を持つきっかけは、何かと自分が「ひもづけ」されて生まれるものだと思います。花を好きになったのはお母さんが華道の先生だったからとか、戦国武将を好きになったのは墓が近所にあるからとか。

私は授業で、「百人一首の中で通学路から見える地名の入った一首はどれだ?」という質問をして、古典世界をより身近なものとして生徒にひもづけさせたことがあります。この質問の答えは、能因法師の「嵐吹く三室の山のもみぢ葉は~」。三室山はあれだなと確認して帰ったと次の日報告してくれた生徒もいて、ニンマリしたのを覚えています。

興味・関心のあるものは多いほど楽しいものです。身近にあることに目を向け、増やしていきましょう。

【朝日小学生新聞2016年11月20日 掲載】