From西大和 古文ってかっこよくない?

「今は昔、竹取の翁といふものありけり」。これは、現存する日本最古の物語といわれる「竹取物語」の最初の部分です。今から千年以上も昔に作られたかぐや姫の物語で、現在の言葉とは大きく異なる言葉が使われています。中学や高校の国語の授業では、このような昔の言葉で書かれた文章(古文)を読む機会がたくさんあります。では、なぜ古文を勉強する必要があるのでしょうか。

「古文には日本の大切な文化がこめられている」「古文を読むことで、日本の伝統的な精神を知ることができる」など、たくさんの理由があります。しかし、私が考える古文を学ぶべき理由は、ほかにもあります。それは「かっこいいから」です。

私が小学生だったころ、「ファイナルファンタジータクティクス」というゲームに夢中になりました。キャラクターが魔法を使って敵を攻撃するときに、呪文を唱えます。たとえば、「まばゆき光彩を刃となして地を引き裂かん! サンダー!」という具合に。この呪文のかっこよさにワクワクしたものです。

ところで、この「まばゆき光彩」や「地を引き裂かん」はあまりなじみのない言い回しですね。そう、これは古文の言葉です。身近なところでは、「急がば回れ」などことわざにも古文はみられます。ふだんの言葉の中にこうした古い言い回しを少し入れると、グッとかっこよくなることがあります。こうした言い回しを学ぶことも、古文を勉強する大切な理由の一つだと私は考えています。

【朝日小学生新聞2022年9月2日 掲載】