From灘 計算まちがいを防げるか?

数学の教師をしていて最も聞かれる質問の一つが、「計算まちがいはどのようにしたら防げますか」です。私は自分で気をつける以外に方法はないと思っていますが、まちがいを少なくする工夫はあります。

さて、以下の問題を順番に解いてみてください。黒板に1000と書いてスタートです。

(1)(黒板にさらに10と書いて)1000たす10は?
(2)(黒板にさらに1000と書いて)それに1000をたすと?
(3)(以下同じ)それに30をたすと?
(4)それに1000をたすと?
(5)それに20をたすと?
(6)それに1000をたすと?
(7)それに30をたすと?
(8)それに1000をたすと?
(9)それに10をたすと?

さて、答えはいくつでしょう。6000と答えた人も多かったのではないでしょうか。冷静に計算をしてみると、答えは5100です。

このように計算問題には、計算まちがいをさそいやすいものがあります。みなさんは大人から「計算まちがいしないように気をつけなさい!」と言われるかもしれません。しかしこの問題は、急いで解いたら、たいていの人が(大人でも)まちがいます。

私は、計算まちがいをしないように気をつけるよりも、「自分はまちがいをしているのではないだろうか」と計算しながら見直すほうが効果的だと思っています。

【朝日小学生新聞2022年8月19日 掲載】