From灘 熱いお茶、室温よりも冷めちゃう!

湯のみの熱いお茶は、ほうっておくと温度が下がっていきます。どこまで下がるのでしょうか。

温度の高いものと温度の低いものをくっつけておくと、最終的に二つは同じ温度になります。温度差があるうちは、高温のものから低温のものへ熱が移動し続けるからです。したがって、お茶の温度は室内の空気の温度に近づいていくと予想されます。

実際に教室で実験してみました。室温より10度高い温度の水をコップに入れ、水の温度を測りながら半日ほど観察しました。水温は下がっていきましたが、最終的に室温よりも1度低い温度まで下がりました。室温を通りすぎてしまったのです。予想と合いません。

何か見落としていることがありそうです。

それは水の蒸発。水は水面から蒸発するときに、残っている水の熱をうばうので、水温が下がります。水温が室温まで下がっても蒸発は続き、水温は室温よりも低くなります。

蒸発の影響を確かめる実験もしてみました。今度はコップにラップをかぶせて、ふたをしておきます。すると水温は、最終的に室温とぴったり同じ温度になりました。ふたによって蒸発がさまたげられたのです。

もし逆に蒸発の量が多くなると、水温はさらに下がります。蒸発の量は、風が強いほど、湿度が低いほど、多くなります。

水が蒸発すると温度が下がるという原理は、暑さ対策としていろいろ利用されています。身の回りで探してみてください。

【朝日小学生新聞2022年6月24日 掲載】