From灘 空気に溶ける水の量にも限りあり

はく息が白くなる季節です。でも夏には息は白くなりません。

さて、砂糖は固体です。粒が細かいので白い粉のように見えます。砂糖を水に入れると溶けて見えなくなります。見えなくなっても砂糖は水に溶けた状態で存在しています。

水に溶ける砂糖の量には限りがあり、それは水の温度に関係しています。温度が高いほど溶ける量は多くなります。つまり、冷水より湯のほうが砂糖はたくさん溶けます。湯の温度が下がってくると、溶けていた砂糖は固体にもどります。

固体(砂糖)が液体(水)に溶けるのと同じように、液体(水)は気体(空気)に溶けます。洗面所に落ちている水滴をほうっておくと、水滴はいつのまにか消えてしまいますよね。水が空気に溶けてしまったのです。

空気に溶ける水の量にも限りがあり、それは空気の温度に関係しています。温度が高いほど溶ける量は多くなります。

人の肺の中にある空気は温度が高いので、その空気にはたくさんの水が溶けています。その空気が口から出て冬の冷たい外気にふれると、出た空気の温度が下がって、溶けていた水が液体にもどります。液体は細かい水滴となって現れ、白い霧のように見えるのです。

夏は外気温が高く、出た空気の温度があまり下がらないので水滴は現れず、息は白くなりません。え? 冬より夏の方が冷たい飲み物のグラスに水滴がつきやすいのは、これと関係ありそうって? よく気づきましたね!

【朝日小学生新聞2022年1月7日 掲載】