From西大和 疑問解決のカギは「基本」や「体験」

西大和学園では、先生に気軽に質問することを大切にしています。私がワクワクする質問は、「負の数(0より小さい数)同士をかけ算すると正の数(0より大きい数)になるのはなぜですか」というような、根本的な質問です。負の数は「-1」「-2」などと表し、中学1年で学びます。

この質問をされたら、私は生徒に「負の数って、そもそもどんなもの?」と返します。負の数がどのように決められたのかや、どのような特徴を持っているかが疑問を解決するための一番の近道だからです。

負の数は、例えば1時間もどることを「-1時間進む」といったように、本来進むべきとは逆の方向に進むことを表します。そう考えると、負の数同士のかけ算は「逆方向の逆方向」になりますので、「本来進む方向」に、つまり正の数同士のかけ算と同じ方向に進むことになります。結果、負の数同士をかけ算すると正の数同士のかけ算と同じように正の数になる、ということがわかります。

みなさんの人生で起こるできごとの中で、経験したことのないことは「疑問」になりえます。疑問を解決するには「考える」ことが必要です。考えるためのもとになるのは、最も基本となる知識や似たような体験です。それらを応用することが解決へと導きます。

だからこそ、大切なことは「基本を理解しておくこと」だと思います。小学校での授業や教科書には大切な「基本」や「体験」がつまっています。気がすむまで探究しましょう。

【朝日小学生新聞2021年8月27日 掲載】