From灘 くわしく説明すべきことは何か

みなさんは、自分の得意なことで他の人が困っているとき、アドバイスをしたことはありますか。その経験がなくても、好きなことについてまわりの人に楽しさやおもしろさを伝えようとしたことはあると思います。どちらの場合も、できるだけ正しく、そしてわかりやすく伝えることが大切ですよね。

自分がくわしく知っていることでも、わかりやすく伝えるのは実は難しいのです。わかりにくい説明の典型が、必要な情報が足りていなかったり、前提となる知識について説明していなかったりするものです。だから、わかりやすく伝えようと思うと、とにかく細かい部分までくわしく説明しがちです。

そうすると、今度は余計な情報が多すぎて伝えたい内容がうもれたり、長くて聞き手がつかれたりします。例えば駅までの道を聞かれた時に、「ここから三つ目の○○っていう交差点で左に行って、あ、○○っていう地名はこういう由来で、信号はだいたい30秒で変わって、角には和菓子屋さんがあるんですけど、あんこにこだわりがあって……」と答えるようなものです。自分の好きなことになると、つい細かく話しすぎてしまう人は大人でも少なくありません。

わかりやすい説明のためには、くわしく説明すべきことと、そうでないことの区別をつけて、話を組み立てる必要があります。自分が一番伝えたいことは何か、それを伝えるには何をどこまで説明することが必要かなどを意識して練習してみましょう。

【朝日小学生新聞2021年5月21日 掲載】