From灘 イチゴは本当に赤色なのか?

色あざやかな季節になりました。灘校への通学路には花壇があって、色とりどりのチューリップがさいています。さて、ものにはそれぞれ決まった色があります。イチゴは赤色、ピーマンは緑色、バナナの皮は黄色です。あたりまえだって? はたしてそうかな。

懐中電灯(100円ショップのLEDライトでOK)に緑色のセロファンを6枚ぐらい重ねてかぶせます。イチゴを皿に置き、部屋を真っ暗にして、緑色の光で照らしてみましょう。イチゴは何色に見えるかな。

イチゴの形をした黒っぽいものが見えますね。「これ本当にイチゴなの?」と不安になります。実は、ものの色というものは、照らす光によって変わるのです。

白色光(屋外の自然光やライトの光)には虹の七色のように多くの色がふくまれています。イチゴが赤色に見えるのは、赤色でないさまざまな光をイチゴが吸収して、赤色の光だけを反射するからです。つまり「何色の光を出すか」ではなく「何色の光を吸収するか」がものの性質として決まっているわけです。緑色の光には赤色がふくまれていないので、イチゴは赤色の光を反射することができません。光が出ないということは「真っ暗」ということであり、黒く見えてしまうのです。

では、ほかの色の光でイチゴを照らすと何色に見えるのか気になりますね。いろいろな色のセロファンを使って試してみてください。部屋を完全に真っ暗にすることが大事。ピーマンやバナナや食パンでも試してみてね。

【朝日小学生新聞2021年4月23日 掲載】