From灘 数列でああかな? こうかな?
【問題】1、1、2、3、5、8、13、21、□、55、89……。□に入る数はなんでしょう。
右の数から左の数を引いてみたり、足してみたり。あれこれ考えてみてください。ああでもない、こうでもないと考えることを試行錯誤といいます。それは、数学ではとても大切です。どんなルールかわかりましたか?
答えは、一つ前と二つ前の数の足し算になっている(ただし最初の1、1は除く)、よって□に入る数は、13+21=34です。続きも55=21+34、89=34+55となっていますね。
数の並びのことを数列といいます。【問題】のようなルールの数列はとても有名で、フィボナッチ数列と呼ばれています。
12~13世紀の数学者フィボナッチは、いまのイタリアで活躍しました。インド・アラビアで発展した数学をヨーロッパに紹介した人です。紀元前にギリシャで発展したヨーロッパの数学は、西暦400年ごろから約700年以上、独自に発展しませんでした。しかし、インド・アラビアではその間もずっと数学が研究され、その発展した数学がフィボナッチによってヨーロッパにもたらされたのです。
さて、フィボナッチ数列の中から89までの11個でパズルをしましょう。この中からいくつかの数を選び、足し算をして「100」と「88」を作ってみてください。ただし、どの数も1回しか使えません。
ぜひ試行錯誤してみてください。
【答え】(例)100=89+8+2+1 88=55+21+8+2+1+1
【朝日小学生新聞2020年12月25日 掲載】