大学入試改革「最終報告」 記述やパソコンでの解答を導入へ

2020年度からの新しい大学入試の枠組みが固まりました。文部科学省の有識者会議が話し合いを重ね、3月末に「最終報告」を公表しました。どのような内容なのでしょうか。ポイントをまとめました。(編集委員・吉田由紀)

現中2から、小4でまた変更

いまの大学入試センター試験は約56万人の大学入学希望者が出願する共通テストです。これにかわり、20年度からとり入れられるのが「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」。大学入試改革の鍵となります。

このテストを初めて受けるのは、この春から中学2年生になった生徒らですが、いまの小学4年生は、さらに中身が異なるテストを受けることになりそうです。

学校で指導する内容の大もととなる学習指導要領は約10年に1度見直され、次に高校の学習指導要領が改訂されるのは22年度の見こみです。いまの小学4年生は高校での3年間を新しい学習指導要領にそって学ぶ学年にあたり、大学入試に臨む24年度から学力評価テストの内容が変更される予定になっているのです。

新しい大学入試の中身をみてみましょう。
マークシート方式に加えて、記述式で答える問題がとり入れられます。当面は国語と数学で、特に国語を優先します。

いまの国立大学の2次試験で出るような解答の自由度が高い記述式ではなく、設問に対して一定の条件が設定され、それをふまえて解答する「条件付き記述式」になります。

採点にはコンピューターが使われ、結果は1点刻みの点数ではなく、段階別に表されます。マークシート方式とは別の日程でおこない、記述式のテストを前倒しで実施することも考えられています。

20年度から23年度までは短文の記述、24年度からより文字数の多い記述になります。
パソコンなどコンピューターを使って出題・解答するCBT(ComputerBasedTesting)方式も、24年度から始まります。キーボードで文章を入力する、音声を入力するといった使い方が想定されています。19年度から高校2、3年生の希望者が受ける高校基礎学力テスト(仮称)でも導入されます。

民間の英語試験活用調査書なども見直し

英語については、話す・書く・聞く・読むの4技能を評価します。「話す」についてはCBTの活用のほか、大学によってはTOEFLなど民間の英語力試験の点数を学力評価テストのかわりにする可能性もあります。

大学へ提出する調査書なども見直されます。高校時代に意欲的に取り組んだ部活動や研究、学校外での活動などを受験生自身が書く活動報告書や大学入学希望理由書なども、新しい評価方法として提案されています。
高校の先生らに話を聞くと、新しい大学入試に向けて「リポートや論文を書く力を身につけさせたい」「課題を見つけ出し、解決する力を養う」など、それぞれの学校で手探りながら対応を話し合っているようすがうかがわれます。

【朝日小学生新聞 2016年5月8日(日)掲載】