時事問題対策を視野に ニュースの背景や課題を理解

2023年度の中学入試にむけて、本番を想定した取り組みに力を入れる時期がやってきました。時事問題対策がその一つです。出題される可能性が高いことしのニュースを二つ取り上げ、おさえておきたいポイントを解説します。(編集委員・大島淳一)

ウクライナ侵攻 国際的な対立の流れ/夏の参院選 国政選挙の枠組み

東ヨーロッパにあるウクライナにロシアが侵攻。自国と敵対する北大西洋条約機構(NATO)にウクライナが加盟を望んでいたという背景があるようです。

第2次世界大戦(太平洋戦争)後、資本主義国のアメリカと社会主義国のソ連(いまのロシアなど)は対立し、みずからの陣営に各国を引き入れようと競いました。「冷たい戦争(冷戦)」といいます。アメリカは西ヨーロッパ諸国、ソ連は東ヨーロッパ諸国を支援。軍事的な結びつきも強め、西側諸国はNATO、東側諸国はワルシャワ条約機構を結成しました。ドイツは資本主義の西ドイツと社会主義の東ドイツにわかれ、いまの首都のベルリンには東西を分断する「ベルリンの壁」がつくられました。

対立の構図は1980年代以降に東側諸国で民主化が進み、変化しました。ベルリンの壁はこわされ、東西ドイツが1990年に統一。ソ連では8月に亡くなったゴルバチョフ書記長(当時)がペレストロイカ(改革)をとなえて市場経済を導入。1989年に地中海のマルタ島で米ソ首脳会談がおこなわれ、冷戦の終結が宣言されました。

夏にあった第26回参議院議員通常選挙(参院選)も出題のテーマになりそうです。上の図を参考に、国政選挙の枠組みを理解しておくことが欠かせません。

今回の参院選で女性の当選者は35人。2016年と2019年の28人を上まわり、もっとも多くなりました。全候補者(545人)にしめる女性(181人)の割合は約33%で、衆議院議員選挙をふくめた戦後の国政選挙ではじめて3割をこえました。

選挙で問題になるのが「一票の格差」です。選挙区によって有権者数が異なり、投票の価値に差が出ることをあらわします。日本国憲法の第14条「法の下の平等」に反するとして選挙の無効を求める裁判も相ついでいます。

【朝日小学生新聞2022年9月30日 掲載】