1月入試の時事問題 多様なテーマ 切り口さまざま

2022年度の中学入試は、関西地区の中学ではひと区切りつき、2月1日から東京都や神奈川県にある学校ではじまります。これまでの入試では、どのような時事問題が出たのでしょうか。おもなテーマについて出題例を調べました。(編集委員・大島淳一)

衆院選や五輪の開催国、感染症対策も

よく取り上げられたテーマの一つが選挙。2021年10月に投開票があった衆議院議員選挙(総選挙)を出題する中学がめだちました。四天王寺中(大阪)は日本国憲法の規定で衆議院を解散するのは、どの立場にある人かを選択式で解答(天皇)。選挙制度の正しい説明として「衆議院議員の選挙は政党に投票するものと、立候補者の名前で投票するものの2種類の選挙がおこなわれる」も答えさせました。洛星中(京都)は2009年以降の総選挙で、各政党が得た議席数の推移を示すグラフを提示。2009年と2012年の総選挙で勝利したことから発足した内閣として「鳩山」「安倍」を問い、2021年の総選挙で各政党が得た議席数を示すグラフも選ばせました(自由民主党が261議席、立憲民主党が96議席を示すグラフ)。東邦大学付属東邦中(千葉)は総選挙で当選者を決める手順を説明したうえで架空の政党や得票数などを示し、ある政党の比例代表での当選者を答えさせました。栄東中(埼玉)をはじめ、衆議院が解散したあとの総選挙の日から30日以内に召集される国会もよく問われました(特別会)。

2021年の夏に開催された東京五輪・パラリンピックも頻出でした。関西大学第一中(大阪)はバレーボール競技に出場した国を切り口に「~次回の夏のオリンピックの開催国」「~前回の夏のオリンピックの開催国」「~前回の冬のオリンピックの開催国」「~もうすぐ冬のオリンピックが開催」といった説明にあう国を解答(フランス・ブラジル・韓国・中国)。国府台女子学院中学部(千葉)は福島県が聖火リレーのスタート地になった理由を記述式で答えさせました(例/東日本大震災や、東京電力福島第一原子力発電所による重大な事故からの「復興五輪」を印象づけるため)。東京大会では、使用済みの携帯電話やパソコンなどにふくまれる有用な金属を原材料にしてメダルをつくるプロジェクトが展開。東大寺学園中(奈良)では理科の出題で、金属資源を鉱山にみたてた表現として「都市鉱山」を答えさせ、金属としての金・銀・銅の特性についても問いました。1964年の東京大会を軸に、日本の歩みを取り上げる出題も多く、洛南高校附属中(京都)は1960年の池田勇人内閣の政策として「国民所得倍増計画を発表した」を選ばせました。

新型コロナウイルスに関連する出題では感染症対策などに力をつくした人物と、その業績を結びつける問題も。北里柴三郎は破傷風の血清療法を確立、志賀潔は赤痢菌を発見、野口英世は黄熱病の研究といった具合です。

【朝日小学生新聞2022年1月28日 掲載】