英語の絵本を楽しむ 絵で話がわかると理解進む

今年度から3、4年生の外国語活動が始まり、5、6年生は外国語(英語)が教科になりました。楽しく英語にふれるのにおすすめなのが、英語の絵本です。英語と日本語で読み聞かせの会を各地で開くジェリー・マーティンさんに、活用法を聞きました。(中塚慧)

アメリカ出身。NPO「『絵本で子育て』センター」の絵本講師として活動。おもな翻訳作品に「セサミストリート」の絵本シリーズ(イマジネイション・プラス)など。

単語は調べず読み進める 自然な表現身につく

英語の絵本は日本でも数多く出版され、図書館で借りることもできます。ジェリーさんは「絵を見て、物語がわかる絵本を選びましょう」と呼びかけます。「大事なのは文章が100%わからなくても、絵で楽しめること。絵で話の流れがわかれば、英語の自然な理解につながります」

QRコードがついていて、スマートフォンなどで英語の音声が聞ける絵本も多いです。ジェリーさんは「読み方は人それぞれ」としつつ、例としてこんな順番をすすめます。

まず絵をながめて雰囲気を味わいます。その後、音声を聞きながら読みます。最後に自分で声を出して読みましょう。音声を流すかわりに、保護者が読み聞かせるのもよいでしょう。「発音を気にする保護者もいますが、ぜひ自分の声で読んであげてください。親子で読むと楽しいですよ」

英語と日本語の両方がのっている場合は、1回目は英語で、2回目は日本語で読むなど「一つの言語に集中する」ことがよいそうです。頭の中には「スイッチ」があり、交ぜない方が理解が進むといいます。

知らない単語が出てきたら、辞書で調べるべきでしょうか。「もちろん調べるのはよいこと。ただ、物語を楽しむために、わからなくても読み続けるほうをすすめます。何回も同じ言葉が出てきたら、作品にとって大事な言葉なので調べましょう」。絵で意味が推測できるのも絵本のよいところです。

ジェリーさんは英語の絵本の特徴を「英語が母語の子どもたちが使う生きた英語が使われている」といいます。意外にも、日本で英語を学ぶ大人も知らない単語が多くあるそうです。

例えば、ジェリーさんが英訳した『What’s For Snack Today? きょうのおやつはなんだろな?』(ふじもとのりこ作・絵)。トウモロコシの粒を指して「kernel」という言葉が出てきます。「英語が母語の子たちは、みんな知っている言葉です。絵本を使えば、日本の学校ではあまり学ばない自然な言い方が身につけられます」

もう一つ、英語の絵本を活用するよさとして、「海外の文化を知れること」を挙げます。部屋にくつで上がるお話があったら「あ、これは日本の文化とはちがうな」と気づけます。子どものうちからたくさんふれておくと、海外の文化への理解が深まるといいます。

「楽しみながら英語にふれて、自然な表現で会話できるようになったら、すてきですね」

【朝日小学生新聞2020年7月3日 掲載】